固定電話や携帯電話の電話番号はなぜゼロから始まるのか?

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電話番号

普段から電話番号の市外局番は、そのエリアなんかを特に意識することなく使っています。
でも、あの電話番号の9桁、もしくは10桁の数字には、なにやら色んな情報が詰まっているとのこと。

また、携帯電話の番号も昔は10桁だったのが、番号の枯渇等いろんな変遷を経て現在の11桁になったんだとか。

今日は、そんな電話番号の仕組みと謎について紐解いてみましょう。

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電話番号はどのようにつけられているのか?

固定電話の番号は、東京23区内なら03、大阪は06、他に北から主だった大都市を挙げると、札幌なら011、仙台なら022、東京を飛ばして名古屋は052、京都は075、また飛ばして福岡は092、大都市じゃないけど沖縄は098といった具合ですが、みんなゼロから始まっています。

普段から電話番号の市外局番なんて特に意識することなく使っていますが、実はあの電話番号の9桁もしくは10桁の数字にはちゃんとした仕組みがあって、ゼロから始まるのにもちゃんとした訳があるんです。(ゼロから始まる理由は後述)

携帯電話が一人一台以上になった昨今、家電(イエデン)を持たない人も増えましたが、それでもやはりご家庭に固定電話を設置している人はまだまだ大多数だし、企業に至っては、固定電話は必須です。
だから固定電話にかける機会というのは、これだけ携帯が普及しても決して少なくありませんよね。

そこで、今日は固定電話の番号の成り立ちに着目したいのですが、家庭やオフィスなどに置かれた固定電話の電話番号は、市外局番・市内局番・加入者番号の三つで構成されています。

最初の01、02など、0(ゼロ)から始まる市外局番は、全国を交換局単位で9つのエリアに分け、下(南)から順番に番号を割り振ったものです。
だから、もしもそこの住所が分からなくても、電話番号さえ知っていれば、ゼロの次に来る番号でどこを管轄する交換局か、次に来る番号で何県なのかが大体分かります。
例えば、 市外局番が011だったら、「01」で北海道東北交換エリア、「011」で北海道の中でも札幌だと分かるわけです。

携帯電話の番号が11ケタになったわけ

では、携帯電話やPHSの番号の仕組みはどうなっているのでしょう。

携帯電話が使われだした最初の頃は、まず初めに国内宛先コード番号として030があって、次に2ケタの地域番号、5桁の加入者番号といった具合になっていました。
そうです、昔の携帯電話は、そのすべてが030だったんですね。
また、今の若い人には理解しがたいと思いますが、昔は160キロ以上遠出すると、その番号にかけるとガイダンスが流れて「お掛けになった最初の030を040に変えて…」みたいな案内が流れたものです。
つまりそれは地域番号から場所を特定していたことになります。
そして、最後に5ケタの加入者番号、といった具合ですね。

少々脱線して昔の携帯電話の番号について触れておくと、先述の通り、最初はみんな030でしたが、やがて番号が不足して080が登場しました。
携帯電話も今のように普及するには色んな道筋と変遷があって、何度か岐路と言える時期があったんです。

最初の携帯は、名前もそのままズバリ「携帯電話」で、ドコモもまだ無い頃にNTTがやってました。
電話料金は恐ろしく高く、つながるエリアは狭く、電池持ちも悪く、本体の大きさはレンガほどでしたね(笑)

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その後ドコモができたり「移動(IDO)」という会社ができたりするわけですが、大きく普及したのは東京デジタルフォンやツーカーという携帯会社が登場した時でしょう。
要は、携帯電話の自由化です。
ちなみに東京デジタルフォンはボーダーフォンなどを経て現在のソフトバンクに、ツーカーや他の数社がauになったのだと思っています。
携帯にカメラを付けてそのまま送れる「写メ、写メール」はたしか東京デジタルフォンが考えだしものと認識していますが、マイナーなイメージだった同社にしてはなかなかイケてる発想でした。

ということで、新しく数社の通信事業者を加え、活気と市民権を得た携帯電話はその後も加入者数を順調に増やし、先述の通り030の枯渇ということにつながっていくのですが、そこで少し話を戻して、030の次に080が登場し、それでも番号は不足して、次にできたのが順番から言って090… と思いきや、090ではなく010だったのが意外でした。

その後も携帯は増え続け、やがて020が登場し、030は最初に既に使われているので飛ばして040が登場しました。
そこまでくると次は050かと思うでしょうが、当時はPHSが050を割り当てられていました。今はIP電話が050なので、当時はとにかく混沌としていましたね。

さて、ここまで番号が散らかってしまったので、これ以上増える続ける携帯に対して抜本的な対策が必要になり、1999年1月1日からすべての携帯の局番が090に統一されました。
これも今思えば不思議な話ですが、元日の0時に大規模な変更を行った背景には、その日が最も利用が少ないという事情があったわけです。
現在は大晦日から元日は逆に利用が多く、発信規制がかけられるという現実を考えると、時代の流れと変化を感じますね。

さて、そのようにそれまで使っていた番号がその日を境に変わってしまったのですが、番号の変更のルールはこうでした。
030は0903、080は0908、010は0901、020は0902、040は0904といった具合に、新たな090の次に今までの二番目の数字、つまり最初のゼロの次の3・8・1・2・4を付け足したんです。

当時は人に番号を伝えるとき、030 – ○○ – ○○○○○といった具合に、3・2・5文字の区切り方をしていました。
それが090になって、090○-○○-○○○○○みたいに、4・2・5に変わりました。
つまりまだ当時は、最後は5ケタという認識だったわけです。

それがいつしか090もこなれてきて、090の次の数字も多様化し、また090以外に080も再登場したりして、現在ではその区切り方も、090 – ○○○○ – ○○○○といったように、3・4・4・になりました。

では番号の内訳、つまり加入者番号は以前の5桁から4桁になったのか?といえば、加入者番号は相変わらず5ケタで、一般の人の言い方が4ケタになっただけです。
ということで、現在の番号構成は、昔の国内宛先コード番号を移動体識別番号に、 2桁の地域番号だったものを事業者識別番号として3桁に、そして5桁の加入者番号を加え、現在使われている11桁の番号に落ち着いているわけです。

はじまりは0か? 1か?それが問題

さて、ここまでの話に登場した一般固定電話と携帯電話の番号は、そのすべてがゼロから始まっていましたよね。
でも世の中にはゼロではなく1から始まる番号もあります。

そうです、110番や119番、他にも104や113など。
こういった1から始まる番号は、緊急番号や特殊番号と言われるもので、ゼロから始まる番号とは明確な違いがあります。

それは、電話をかけるとき、最初に0を押せば、交換機は一般の電話だと判断し、最初が1なら緊急や特殊番号だと判断できるという仕組み。
この仕組みがあるため、一般の電話は固定・携帯問わず、みんなゼロから始まるわけです。

まとめ

生活に密着しすぎて、今さら特にその意味合いなど考えることもない電話番号。
しかし、こうしてみると、それぞれに仕組みや歴史、変遷があって面白いと思いませんか?

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