住宅ローンの長期化に物申す!50年ローンの完済時にあなた何歳?

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住宅ローン

50年の住宅ローンって、どう思います?

「毎月の返済額が楽になっていいんじゃね?」なんて能天気な意見もあるでしょうが、普通に考えるとどうかしているとしか思えません。

まぁ、50年の住宅ローンを借りている人にしてみれば、それなりのメリットを見出して決めたのだろうから、他人がとやかく言えることでもないのですが、50年後の世界って想像できますか?

鉄腕アトムだっているかもしれません。
地球より火星の方が土地の値段が高いことだってないとは断言できませんよね?(ちょっと飛躍しすぎでした…笑)

ちなみに、あなたが現在ゼロ歳でも、50年も経てば50歳ですよ、当たり前ですがマジで50歳。
生まれた赤ちゃんが「おっさん」や「おばちゃん」になってるなんて尋常じゃありませんよね。

それに、当たり前ですが、ゼロ歳ではローンは組めないので、契約時はまあまあそれなりの年齢のはず。
そうすると、完済時には「おっさん・おばちゃん」じゃ済まない(笑)、まさに「じいちゃん・ばあちゃん」です。

それが悪いわけじゃないけれど、もっとよく考えれば、人が年をとるように家も年をとって、老朽化して価値さえ見いだせないのではないでしょうか。
それではなんだか少し哀れですよね。

まぁ、完済すれば自分のものなので、何があろうとも、とりあえずホームレスにだけはならなくて済むという利点?もないではありませんが。

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35年ローンでさえ長すぎると思う理由

そもそも住宅ローンのスタンダードともいえる35年ローンでも長すぎやしないか?と思うのです。

35年といえば、またまた年齢の話で恐縮ですが、契約時に5歳の子供がいたとして、その子が40歳になる年月です。

40歳ですよww

きっと結婚して子供だっているでしょう。そうすると、あなたは冗談抜きで本当に「おじいちゃん・おばあちゃん」。
それだけの期間支払い続けて、ようやく完済にいたるのが35年ローンです。

それに日本の住宅の寿命を考えても35年は長すぎるとしか思えません。

確かに住宅は、というより建材の耐久性が向上し、工法の技術も進歩したことにより、住宅の耐用年数は伸びたといえ、35年という年月の間には最低でも一度は大規模なリフォームなり改築が必要になるでしょう。そしてそれには相応の費用が掛かります。
手入れを怠り、リフォームもしなければ、もう見る影もないといった状態は容易に想像できますしね。

また、土地つき一戸建ての場合、よく都市部で見かける猫の額のような狭小な土地なんかだと、建築基準法が改正されたり、自治体の新条例一つで「売れない土地」になってしまう可能性も否めません。
普通はあり得ませんが、「道路は4メートルから」がもし「5メートルから」になろうものなら、お宅の前面道路が4メートルなら再建築には50センチのセットバックが必要になり、たださえ狭小な土地の有効面積が減って、それに伴い容積も食えなくなって、ひょっとしたら高さ制限にもかかって、平屋しか立たないなんてことになると、本当に売れない土地に成り下がります。

さらにマンションにいたっては、35年も経てば、管理の状態次第ではスラム化したり、メンテが悪いと明らかに劣化して、買い手を探すのも難しいということになりかねません。
(もっともそれも立地や工法により一概には言えませんが)

それほどまでに、35年ローンというのはリスクをはらんでいるように思えてならないんですね。
それが50年ローンともなれば、もはや世界がどうなっているのかさえ分からない次元の話です。

そもそも35年ローンという発想は、経済の成長期に考えられたものです。

まずまず適度なインフレと、そこそこの経済成長が見込まれ、それが長期に亘って続いていくであろう… というのが前提ではなかったでしょうか。
不動産価格も給与も毎年あがる(であろう)という期待を持てた時代の話です。

景気が上向きと言われる昨今、しかし庶民にそういった感覚は非常に乏しく、また、デフレから脱却したとも言い難く、低成長時代に成立するような仕組みとは思えません。

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そこから見えてくるのは、長期のローンはやめておこうよ、ということに他ならないと思うのですがいかがでしょう。

分不相応なローンを組む怖さ。それって借金だから!

よく「僕は住宅ローンが3,000万円あってさ…」なんて言う人がいます。
しかしよくよく考えるとその人の言ってる3,000万円って元本ですよね?

でもローンには利息がかかります。

ちなみに3,000万円を仮に2%の利率、35年の元利均等払いの契約でローンを組むと、利息の総額は概ね1,200万円です。
だから先述の3,000万円のローンがある「ぼく」は実際は4,200万円相当の負債を抱えているのです。
これが仮に「変動金利型」の契約だったなら利率が上がれば支払う利息はもっと増えます。

利息分は今さら言うまでもありませんが、購入した不動産の対価ではなく、先ほどの「ぼく」の場合、「住宅ローンが3,000万円あってさ…」の3,000万円と、支払った(であろう)頭金が不動産の対価です。

ただし、それが新築であったなら、そのおよそ8掛けが不動産の価格です。

ここら辺、見誤ってはいけないのですが、新築物件の場合、販売業者の利益や販売経費などが正当な不動産の価値に乗せてあります。
その割合やおよそ2割。

したがって、実際より2割高く買っているのだから、登記してあなたの名義になった瞬間に2割値下がりするんです。
つまり物件の価値は、正当な評価価格になるというわけ。

では実際より高く買わされている2割の価値をどこに見出すかといえば、それは新築未入居というあたりになりますかね。
誰も入ってないお風呂、誰も用を足してないトイレ、何もかもピカピカ。

そういったものを仮に「付加価値」というのなら、それこそ新築ならでは付加価値でしょう。そのために2割割高で買ったと思うしかありません。

不況が長引く昨今、住宅ローンが払えずに競売にかけられる物件が増えていますが、落札されても多くの場合、住宅ローンは完済できません。
それは住宅ローンの残高が住宅の売却価格より全然大きいからです。

それは結局借り過ぎだったということの証し。そして新築の場合、2割高く買っていることも見逃せません
ある意味、長期のローンが組めるが故の落とし穴ともいえるでしょう。

長期のローンは、一見月々の返済が楽に見えてしまうことから、分不相応に高額のローンを組んでしまうことがあります。

だって、よく考えてみてください。
そもそも40㎡にも満たない賃貸に住んでいた人が、突然70㎡超の新築マンションに住もうと思ってローンが組めてしまう恐ろしさ。
何かこう高望みというか、分不相応というか、そういった臭いがプンプンしますが、案の定、支払いがままならなくなって、せっかく手に入れたマイホームを手放さざるを得ない人が後を絶ちません。

結果、競売ということになるのですが、それなりに頭金が用意してあっての結果なら、競売ですべてが清算される可能性はあります。
しかし、最近はやりの「頭金なし」なんかの場合、落札価格で賄えなかった分は住宅を手放してなお、負債として残ります。

しかも、マイホームを失ったのだから、今後は賃貸の賃料も発生する中で、完済しきれなかった過去の住宅ローンを支払い続けるなんて、空しすぎますよね。

だから、分不相応に高い金額、長いローンは慎むべきなのです。

中には「35年ローンを組んで早期返済して20年で返そう」と考える人もいます。
それはそれで大変いいことだと思いますが、それだったら、最初から20年ローンを組んだ方が利息も有利だし、何より無理がない。そう考えるべきでしょう。

見渡してみれば分かりますが、その辺にたくさんある分譲マンションはみな借金の塊です。
道路を見ればたくさんいい車が走ってますが、あれは借金が列をなして走っているのです。

なんでもローンで買えちゃうところが怖いのですが、分譲マンションにしても富裕層向けの物件はローンなどあまりないでしょう。
車にしても、超の付く高級車ほど現金で買われ、残債などないものです。

庶民が夢を叶えるためにローンを組むわけですが、くれぐれも無茶な借金はせずに、分相応が身のためだということ。
そのためには極端な長期間のローンはやめておくに越したことはありません。
長期だと、自分が思う以上に借りられてしまうことが間違いの始まりだったりするので。

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