両替はマナー違反？コンビニやファミレスでの両替がNGな理由とは

近年、どこのコンビニへ行っても、「両替お断り」の貼り紙がありますよね。

また、コンビニ以外にファミレスなどでも、会計時の両替を断るお店が増えてきています。

こうした風潮を受け、SNSやネット掲示板などでは、「コンビニやファミレスでの両替は、NGか、否か」というテーマが物議をかもすこともよくあります。

しかし、一般的に言って、こうしたお店での両替行為はやはりNGです。

そこで今回は、コンビニやファミレスでの両替が「そもそもなぜいけないのか」という理由についてご紹介していきます。

客の釣銭に対応できなくなる

そもそも、コンビニやファミレスが、レジに小銭を大量に用意しているのは、お客に渡す「釣銭」に備えるためです。

決して、両替を求める客のためではありません。

まずはこのことをきちんと認識しておく必要があります。

小銭調達のための労力

コンビニでは、店長なりお店の代表なりが、毎日わざわざ銀行へ行って小銭を用意しています。

つまりお店では、日々の業務の一環として、わざわざ時間を割いて「銀行で両替する」という一手間をかけているわけです。

そして、これはもちろん、お客の釣銭のためです。

それなのに、心ない客が買い物もせずに１万円札の「両替だけ」を求めると、お店は何の利益にもならない「両替」のために、時間と労力をかけて用意した小銭を費やすはめになります。

これではやはり「両替」はマナー違反と言われても仕方ありません。

両替詐欺の防止

コンビニやファミレスなどで両替を断っている最大の理由は、「両替詐欺」を防止するためです。

両替詐欺とは、例えばニセの1万円札を持っている人がコンビニで両替をして千円札10枚を受け取り、お店側はニセの1万円札をつかまされる…という手口です。

コンビニでこれをやられてしまうと、店側は1万円を丸損してしまいます。

レジで真偽の確認は無理

また、お客への両替に応じるたびに、毎回「これは真札か、ニセ札か」なんてことに頭を使うのはただの労力の無駄遣いです。

そんな確認をしたところで、お店側には何の得もありませんし、そもそも一般の店員にはニセ札の識別なんて無理です。

こうした理由から、現在では、ほぼすべてのコンビニが「両替お断り」の貼り紙を出しています。

そして、同じように両替を希望する客の多いファミレスでも、両替を断るところが増えてきた…というわけです。

逆の両替はあり？

また、「逆の両替ならOKなのか」というテーマも、ネット上で時折話題なることがあります。

逆の両替とは、以下を指します。

・コンビニで1万円札を千円札10枚に両替するのがマナー違反なら
・千円札10枚をコンビニで1万円に替えてもらうのはOKなのか？

これは、お店に対し小銭を提供しているわけですから、「お店には小銭が必要」という観点から言えばマナー違反ではないのかもしれません。

しかし…

「両替お断り」のもう一つの理由である、「両替詐欺」の防止という観点からは、やはり逆の両替であってもすべきではないと言えます。

なぜなら、ニセの千円札10枚を持ち込んで来られる可能性も、完全には排除できないからです。

例外は認められない

仮に、「逆の両替だから良いでしょう」と言ってお店に両替をさせてしまうと、そのお店には「逆の両替ならやってもらえる」という風評が立つことになります。

一度例外を認めてしまうと、お店は他の両替客にも対応せざるを得なくなります。

こうした危険性からコンビニでは、高額から小額、小額から高額、いずれのケースであっても「両替は全面的に断っている」というわけです。

ファミレスの会計時の両替は？

また、「両替はマナー違反か否か」というテーマで、コンビニ以外でよく話題に上るのが「ファミレスでの会計時の両替」です。

これは例えば、数人のグループでファミレスに行き、一人が代表してまとめてお会計をした後、「あとで全員から代金を徴収するから両替してほしい」と頼むケースです。

しかし、割り勘するかどうかは完全に客の都合ですから、そのために店に両替を頼むというのもやっぱりマナー違反です。

仮に5人のグループで、5人それぞれが「1万円札しかない」持っていないと、お店側はそのグループのためだけに、40枚以上の千円札を渡すはめになります。

会計にも時間がかかりますし、お店の混雑時はほかのお客の迷惑にもなります。

まとめ

いかがでしょうか。

「どうしても小銭が必要」という状況があるのも事実ですが、そのためにお店や他人に迷惑をかけるべきではありません。

両替のためだけの両替はせず、なるべくお店できちんと買い物をして釣銭をもらったり、自分で小銭を普段から確保するなどして対応しましょう。