お盆に欠かせない精霊棚(盆棚)の飾り付けと精霊馬・盆提灯

公開日:  最終更新日:2016/06/28

お盆

日本の場合、信仰する特定の宗教を持たない人がほとんどですが、特段こだわりがない限り、亡くなった際は仏教により弔われることが多く、お墓にしてもそのほとんどがお寺にあります。
そういうことからも、お盆やお彼岸は仏教行事でありながら、仏教を信仰していなくても特に意識することなく私たちの生活に溶け込んでいます。

特にお盆は、最も身近に感じる夏の仏教行事といえます。
身近な家族の霊や自分とつながる祖先の霊をお迎えして供養する期間です。

地方や風習・慣習などにより、そのやり方はまちまちですが、共通するのは故人や先祖を偲び「オモテナシの心」をもって供養するということ。
遠方からお客様をお迎えするような気持ちをもって、入念に準備し、各家庭でできることをして差し上げましょう。
それが今を生きる者の務めというものです。

特に、日頃仏教に関心のない人や、なかなかお墓参りができない人も、せめてお盆のときだけは、仏様に思いを馳せ、手を合わせましょう。

なお、お盆の時期や期間は地方によってまちまちですが、7月もしくは8月の13日から4日間です。
故郷を離れて都市部にお住いの場合など、その地方のお盆の時期に合わせるか、出身地のお盆の時期に合わせるか、その辺は自由に判断してかまいません。

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お盆に欠かせない精霊棚の飾り付け

お盆を迎えるにあたり、最初に準備するのが精霊棚(しょうりょうだな)です。
盆棚や魂棚(たまだな)といわれることもあります。
ちなみに、浄土真宗では精霊棚は飾らないとされています。

さて、飾り方ですが、地方や風習・慣習、宗派によって飾り方は様々で、一概に「こうだ」と決めつけることは出来ません。
とはいえ、押えるべき基本はありますのでそれをご説明していきます。

まず台となる机が必要です。
仏具店などには専用の机も売られていますが、ご家庭に小机などがあればそれを代用してかまいません。
それをお仏壇の前に配置します。

机を用意したら天板の上に真菰(まこも)で編んだゴザを敷きます。
真菰のゴザは仏具店の他に、お盆前にはスーパーで「お盆用のセット」が売られており、その中に入っていることが多いです。

ここで精霊棚の上の飾りつけをする説明の前に、精霊棚自体をより本格的にしつらえる場合の手順を先に書きます。
この手順は絶対しなければいけないとは感じておらず、ただ、より正式にするならやった方がいいという認識です。

机の脚に笹竹を紐でくくり付けます。
高さは机より上に笹竹が40~50センチ出る感じ。
出来れば机の脚4本にそれぞれ付けますが、前面あるいは後面の2本だけでもダメということはありません。
見た目的にはこんな感じです。

次に4本(2本)の笹竹に縄(紐)をかけます。
その縄(紐)に適当な間隔でほおずきを付けていきます。
見た目的にはこんな感じです。

笹竹と縄(紐)を用意するのは、結界を張るためです。
ほおずきは、霊に場所を示す盆提に似ているからです。

さて、上記はやらないならしなくてもかまいません。
やってみるならより本格的になって、お盆の雰囲気も高まるし、故人や祖先の霊も喜ぶかもしれません。

さて、精霊棚の上の飾りつけに進みましょう。

真菰のゴザは先ほど敷きましたので、その上の中央奥にご位牌を飾ります。
その手前に仏茶器、仏飯器、高杯、更にその前に燭台、香炉、鈴などを飾ります。
精霊馬(詳細は後述)もこの辺りに置きます。
そして最前列には旬の食べ物や供物を供えます。

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この辺の配置などは何度もいいますが、地方や慣習、宗派によって異なります。
それぞれのやり方に従いますが、多少配置する場所が違ったからといってそんなにこだわらなくても大丈夫です。
何より大切なのはあなたの心です。
故人や祖先の偲び、思いを込めて飾りつけをすれば、場所が多少違ったところで霊は怒ったりしません。

そして精霊棚が整ったら、盆提灯を精霊棚の両側に対で飾ります。

お盆に欠かせない精霊馬

先述の精霊棚は知らなくても、精霊馬(しょうりょううま)なら誰もが目にしたことがあるでしょう。
そうです、キュウリやナスに割り箸を刺して足を付け動物に見立てたアレです。

この精霊馬は、祖先の霊の乗り物を意味し、お盆には欠かせない大事なもののひとつです。

キュウリは「馬」、ナスは「牛」を指しています。
今は割り箸で足を付けることがほとんどですが、昔は麻幹(あさがら)・苧殻(おがら)で足を付けました。

馬と牛というのにもちゃんとした理由があり、故人や祖先の霊が「来る時は馬に乗って一刻も早く来られるように」、そして「戻る時は牛に乗って景色でも眺めながらゆっくりお帰り下さい」という思いが込められています。
更に、帰りの牛にはお土産をたくさん積めるようにという意味もあります。

さて、この精霊馬ですが、飾るところも諸説あります。
精霊棚の上ということが多いのですが、玄関先や門に置くこともあります。

作り方ですが、足を刺すだけなので難しいことはありませんが、置く際には向きにこだわることから、頭がどちらかは知っておく必要があります。
とは言っても誰でも分かることです。
そう、へたの方が頭。

作物ですから、変な形のキュウリやナスもあって、「あら、こっちが頭の方がいいんじゃない?」と思える形のものもあるでしょうが、へたの方が頭なので形の良いものを選びましょう。
なにしろ祖先の霊の乗り物ですから、馬ならば早そうな駿馬を、牛ならば力強さそうな良い牛を、そういう気持ちでご先祖様のために形の良いキュウリやナスを選んであげたいものです。

さて、先述した「置く向き」ですが、お迎えする際とお送りする際に向きを変えたりします。
精霊棚の上に飾ることが一般的ですが、その場合、お迎えするときは馬と牛の頭を内向きに、逆にお送りするときは外向きに置きます。

また、祖先の霊は東からいらっしゃるので、来る時の乗り物である馬(キュウリ)は東向き、帰る際の乗り物である牛(ナス)は西向きという風習もあります。
更に、祖先の霊は玄関から入って来て、玄関からお帰りになるということで、二頭とも玄関向きなんていう風習もあります。

最初から玄関や門に置いておく際は単純に表を向けて置いておけばいいでしょう。

どれに従えばよいのか分からなくなりますが、悩むなら、お迎えの際は二頭の頭を内向きに置き、お送りする際は外向きに置くのが間違いがなくていいと思います。

お盆に欠かせない盆提灯

盆提灯は、祖先の霊が戻る先を見失ったり迷ったりしないよう、灯された提灯を目印にして帰って来られるようにと飾るものです。

また盆提灯は、ご先祖様の冥福を祈り、ご先祖様に感謝の気持ち込めたお盆の供養を表すものでもあります。
お盆には色々なものを供えますが、盆提灯はお供えとしては最高ランクのものとされていますので毎年欠かさず灯しましょう。
(なお、新盆は少々しきたりが異なりますのでこちらも参考にしてください)

盆提灯はお盆の期間中(7月もしくは8月の13日から4日間)飾りますが、もっと早い段階、具体的には7月もしくは8月に入ったらすぐに飾り始めることもあります。

また、盆提灯は毎年飾りますから、期間が過ぎたら大切にしまっておきます。
素材によっては虫食いが起きぬよう、防虫剤などを入れてしまっておきましょう。

まとめ

仏教を信仰していなくても、お盆というものは日本人の心に根差しています。
日頃は思うこともありませんが、今を生きる者として、この期間はご先祖様を偲び、思いを馳せてみるのもいいものです。
そして静かに手を合わせてみましょう。
思いの外とても清々しい気持ちになるものです。

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