吃音とは?原因や治療法について。吃音には周囲の理解が不可欠

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吃音,吃音症

吃音症(きつおんしょう)といって、思った事を言葉にしようとしても、すぐに声が出ないといった悩みを抱えている人がいます。

そういった症状の人も大人になれば周りから理解されることもありますが、幼い時は周囲の友達からからかわれたりしたであろうことは想像に難くなく、恐らくは辛い思いをしてきたことでしょう。

大人になっても、不甲斐無い思い、やるせない思いに苛まれ続ける人もいて、これは吃音の人にしいか分からない辛さだと思わいます。

自分の考えや思いを自分の言葉で伝えたいのに、それが思うようにできない…。
どうしてそのような症状が出るのか、吃音について調べてみることにしましょう。

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吃音とは?原因は?

吃音(きつおん)というのはコミュニケーション障害の1つで、言葉が流暢に出ない、うまく喋れないというのが特徴です。
言いたい事は頭にはあるのに、言葉として出てこないといった症状で、コミュニケーションの大きな妨げになります。

吃音になる原因は大別すると発達性のものと後天的なものに分かれ、発達性の吃音は2歳で発生することが多いと言われています。
成人の0.8~1.2%、子供は約1.2%、5歳までは約5%の人が吃音者だと言われていますが、その内、治療をしてもしなくても4分の3の人は時間とともに解消されていきます。

吃音の代表的な症状としては、以下が挙げられます。

・連声型
「あ、あ、あ、ありがとう」のように最初の言葉を連発して発音してしまいます。

・伸発型
「あーーーりがとう」のように最初の言葉を引き伸ばして発音してしまいます。

・無声型
「あ・・・」といったように最初の一語で詰まってしまい、後に言葉が続かない状態になります。

口を開くたびに頻繁に言葉がつまったり、あいさつなどの短い言葉でもつまる、言葉がすぐに出てこなくて吃るなど、症状の度合いは人によって様々です。

吃音を治すにはどうすれば?

では、吃音は治すことができるのでしょうか?
その方法を模索してみましょう。

吃音を治す特効薬はありません。
従って、大変でもやはり本人の努力は欠かせません。
以下に努力すべきポイントを挙げましょう。

・ゆっくり話す習慣をつける
早口になってしまう傾向があるので、努めてゆっくり話すという意識を持って話をするようにしましょう。

・無理やり言葉を出そうとしない
言葉が出ないと無理にひねり出そうとする傾向がありますが、最初の言葉をちょっと伸ばして声を出すなどして、ゆっくりでも良いので言葉を出すトレーニングをしましょう。

・吃音を隠さない
周囲の環境もありますが、吃音を周囲に隠すことで心理的な恐怖が増大して吃音がより酷くなる場合があります。

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・意味の無いジェスチャーはやめる
言葉を出そうとする際に体の一部を動かしたり叩いたりする人がいますが、一時的には言葉が出るかもしれないものの、吃音を助長する行為になるのでやめるように心がけましょう。

・言葉を置き換えるのをやめる
言いにくい言葉を違う言葉に置き換えて話そうとする傾向があるので、言いにくい言葉を避けずに少しずつでも話すようにしましょう。

・アイコンタクト
自信のなさが行動に出るというか、相手の目を見て話すことができない傾向が強いので、会話の時はなるべく相手の目を見て話すように努力しましょう。

・筋肉の働きを分析
吃音の症状が出ている時、どこの筋肉に力が入ってしまっているのかを自分なりに分析し、そこの力を緩めるように意識しましょう。

・常に前進する
スムーズに言葉が出なかったことをクヨクヨ悩まず、言えない言葉を何度も言おうとせずに次に進むようにしましょう。

・メロディをつけ流れるように話す
単調なリズムで話す傾向があるので、抑揚をつけてあたかも歌を歌うように会話をするように意識付けしましょう。

・流暢な会話を意識する
自分も流暢に話ができるようになった姿を想像するのが大切、常にそういった意識付けをしていきましょう。

吃音の悪い症状ばかりに意識が行くと、状態は悪化の一途を辿ります。
どんどん悪くなるのを避ける意味でも、なるべく意識しないように心がけ前向きに治療に励みましょう。

吃音とどもりの違いって?

吃音と同じ症状で「どもり」と言われる症状がありますが、吃音とは別物なのでしょうか?

一般に、吃音(きつおん)とどもりは同じ意味で使われ、どもりは言葉が吃る(どもる)人に対する一つの呼称として使われます。
しかし、どこか侮蔑的て差別的な響きのある「どもり」という言い方は今は一般的でなく、吃音(きつおん)という言葉が主流になっています。

吃音の人は、自分の思いを周囲に上手く伝えることができずに深く悩んでいることと思います。
吃音の治療法には絶対的なものはなく、試しても効果がある人もいれば全く効果の現れない人もいます。

吃音を治したいと焦る気持ちは重々分かりますが、焦るあまり無理をし過ぎると症状は緩和されるどころか更に悪化してしまうので、前述の改善法をゆっくりと時間をかけて試してしましょう。

また、周囲の理解と協力もとても大切です。
身近な人が吃音者に対してどれだけ理解を持って接することができるかということがとても大事なので、焦らず気長に吃音者を温かく見守り上手く付き合っていくようにしたいものです。

まとめ

このように、自分の考えや思いを上手く口に出して人に伝えることができない人がいます。
普通に会話ができる人からすれば吃音の症状は理解できないものですが、当人はとても悩み苦しんでいます。
吃音を治すための治療法に絶対的なものは存在しないので、周囲の理解と助けが不可欠です。
身近に吃音の人がいたなら、時間をかけて温かく見守っていただきたいものです。

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