水中毒の恐怖!ダイエットやデトックスの為に大量の水を飲むと…
水中毒って知ってますか?
水を大量に飲むとダイエットにいいとか、体内の毒素を排出するデトックス効果があるなんて、まことしやかに言われていますが、水の飲みすぎは要注意なんです!
今日は水の飲みすぎで起こる、怖~い「水中毒」のお話です。
水分をたくさん飲むと健康にいいってホント!?
ご存知のように人間の体はそのほとんどが水でできています。
赤ちゃんの場合はその70~80%が水分だし、年齢とともに減っていくとはいえ、成人の体でも60%~65%は水分です。
水分がなくなれば生きていけないし、生きていくためには水分が必要で、人間の体と水は切っても切れない関係です。
だから普通に水を飲む分には何も問題ないし、それ自体はいいことなのですが、中には水を大量に飲むとダイエットにいいとか体内の毒素を排出するデトックス効果があるって信じてる人がいて、そういう人たちは、 1.5リットルとか2リットルといった大きなペットボトルの水を毎日飲むんだそうです。
たしかに、お酒や糖分たっぷりの炭酸飲料を大量に飲むわけじゃないので特に問題ないようにも感じますが、実はそこが間違いで、お水でも飲みすぎると体調を壊すこともあるというから怖いじゃないですか。
一日に必要な飲料水は概ね1リットル
人間の体は日常生活において、一日あたり2,000~2,500ミリリットルの水分を輩出しています。
それは汗だったりオシッコだったりウ〇チに含まれていたりしますが、なにせ寝ている間だけでも相当な汗をかくといいます。
だったら、その減った分だけ安定的に水分補給ができれば健康上は何も問題が起きません。
そして減った水分の補給にしても、なにもそのすべてを飲料水でまかなう必要はないのです。
というのも、普通に食事していれば、ご飯にだって水分は含まれているし、お味噌汁だって汁ものですから当然そのほとんどが水分です。
おかずにしたって、お野菜にしたって、何にでも水分は含まれていますよね。
だから、ぶっちゃけ飲料水としては一日に1リットルもあれば足りてしまいます。
1リットルなんて、普通に意識しないで飲んでるお水や、コーヒー・お茶なんかで余裕でまかなえる量です。
そこにわざわざダイエットやデトックスのためということで、大量の水を飲んだらどうなるかというと…
水の飲みすぎで腎臓がオーバーキャパになってしまうんですね。
それにそもそも大量に水を飲むことがダイエットや美容にいいなんていう医学的根拠は存在しないんです。
大量に水を飲むことで起きる水中毒
前述のように、水も飲みすぎると腎臓が追い付かなくなります。
腎臓は水分の排出を司っていますが、何にでもやっぱりキャパシティがありますから、処理能力の限界を越して水分が送られてくると仕事が完遂できなくなります。
するとどうなるかというと、血液中のナトリウム濃度が低下してしまうんです。
つまり塩分が不足するということ。
これにより人体はバランスを失い不具合が生じます。
疲労感やだるさを感じるのを皮切りに、頭痛やめまい、さらには吐き気が起きたりと体調を崩します。
これがいわゆる「水中毒」といわれる状態です。
症状的にちょっと脱水にも似ているのですが、原因は正反対。なにしろ水の飲みすぎですから。
でも、それによりナトリウムが不足することから症状が脱水に似るんです。
で、この水中毒、なめてかかると重篤化することがあって、ひどいと昏睡状態に陥ることもあるうえ、帰らぬ人になることすらあります。
そこまでならなくても、渇水時の取水制限ではありませんが、水分摂取を制限したり、排泄を促進したりする必要が生じるため医療機関での対応が必要になります。
そんな状態になってしまっては、もはやダイエットだとか美容だデトックスだなんて言っていられませんよね。
水の飲みすぎで死んじゃうこともあるなんて、水が体にいいと信じきって大量に飲んでる人からすれば正に青天の霹靂でしょうが、冗談ではないので用心したいものです。
それに弊害は他にもあって、だいたい必要以上に水分を摂れば、余分なものは必ず出ていくわけですから、オシッコが近くなります。
それが夜間なら、睡眠中に度々起きることになり、睡眠不足にもつながります。昼間なら移動中や仕事中に忙しい思いをすることになるでしょう。
また、摂取した水分は腎臓に至るまでの間は血管を流れていきますが、大量の水分は血管を圧迫することから、血圧の上昇にもつながり、高血圧の人などは注意が必要です。
以上のようなことからも、水の必要以上の飲みすぎは良くないのがお分かりいただけたことでしょう。
まとめ
何にでも適量とか適正というものがあるので、お水にしたってやたら飲めばというものではありません。
水を飲んだだけで痩せたりしないし、デトックスにしたって人間の体にはデフォルトでそういう機能がついています。
だから、無理やり飲むのはやめて、「お水はやっぱりおいしいな!」くらいの量にしとくのがいいですよ。
ちなみに、この記事は夏場に書いていますが、夏はやっぱり暑いから冷たいお水を飲む機会が増えます。
これも気をつけていないと体を冷やすことなり、頭痛やめまいが起きたり、胃腸の調子が悪くなるなど、体調不良の原因になります。
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