マンボウの生態について。食べられるの?弱いって本当なの?
水族館で勇壮に泳ぐマンボウの姿を見ると何とも不思議な気分になります。
圧倒的な大きさとあの何とも言えないノホホンとした顔。
あんな感じのマンボウも一応魚ですから食べることってできるのでしょうか?
そんなマンボウの生態や謎について調べてみました。
マンボウの生態とその謎について
マンボウというのはフグ目マンボウ科の海水魚で、巨体と独特な体型が特徴です。
目は丸く、小さな口に鳥のくちばしのような板状の歯が並んでいて穴状のエラがあります。
普通の魚にあるような腹びれと尾びれはなくて、泳ぐ時には背びれと尻びれを使います。
マンボウの皮膚というのは厚い粘液で覆われていて、そこにはかなりの寄生虫が付着しているのですが、皮膚はとても弱く水槽に激突するだけでも傷付きます。
マンボウは何を食べて生きているのかというと、クラゲなどの軟質性の生き物や稚魚やプランクトンを食べているようです。
図体がでかいのに、まぁ何とも食べ応えのなさそうなものを食べているんですね。
それでよくあそこまで大きくなるものですが、マンボウは最大で全長3.3m、体重2.3tにもなる世界最大の硬骨魚なんですよ。(和室の四畳半くらい?)
実は、マンボウについてはまだまだ謎が多くて、生態についてもいまだにハッキリした事が分かっていません。
そんな謎の多いマンボウだからこそ神話的逸話がたくさん残されています。
日本のある地域ではマンボウは「神から授かった魚」として崇められ、マンボウはたくさんの魚を引き連れてきてくれるとして、漁師さんからは重宝されている魚のようです。
マンボウは希に漁師の網に引っ掛かって上がってくることもあるようですが、その大きさにはさすがの漁師さんをはじめみんな驚くようです。
マンボウって食べられるの?
巨体の持ち主のマンボウですが、もし食べられるのであれば食べるところはたくさんありそうな気がするのですが、実際に食べることってできるのでしょうか?
その答えは…
食べることができます。
あまり見かけませんが、マンボウは魚屋さんで売られることがあります。
マンボウの体は95%以上が水分なので、時間経つと水分が抜けてしぼんでしまい、どんどん鮮度が落ちるので早めに食べるようにしなければいけません。
マンボウはどんな味がするのかというと、味は淡白で鳥のササミのように裂いて刺身にして食べます。
また肝には脂がのっていますが少々クセがあるので、酢味噌などと一緒に食べると美味しいようですね。
マンボウの味については賛否両論で、美味しいという人もいれば美味しくないという人もいます。
お値段は、スーパーなどで販売されているマンボウは安いところだと1匹1万円を切りますが、高いところだと5万円程で販売されているところもあるようで、値段も地域によって様々という感じです。
でもまぁ、個人宅の場合、1匹丸で買うはずもなく(買ったらはてしなく持て余す…笑)少量ならどちらかというと安い部類に入りますかね。
マンボウが弱いって本当?
マンボウにはデリケートで実は弱いといった噂がありますが、本当でしょうか?
マンボウの最弱伝説にはどんなものがあるかというと…
・太陽の光を浴びると死ぬ
・皮膚が弱くてすぐ傷つき、その傷が原因で死ぬ
・海底の寒さで死ぬ
・小魚の骨が喉に詰まって死ぬ
・ジャンプして水面に激突して死ぬ
・仲間が死ぬ姿を見てショック死する
・水中の泡が目に入るストレスで死ぬ
・直進でしか泳げずに死ぬ
などです。
これだけを見ても「マンボウ弱すぎ!」と笑ってしまいますが、本当にこれらが原因で死んでしまうほどマンボウは弱いのでしょうか?
マンボウは太陽の光で死ぬことはなく、皮膚はたしかに弱いのですが他の魚と比べて極端に弱いということはありません。
寒さは大丈夫のようですし、小魚の骨は魚を丸ごと食べると腸に骨が刺さるというケースは考えられますが、水族館では魚を丸ごと与えることはありません。
また、マンボウはジャンプはしますがそれが原因では死にませんし、仲間が死ぬのを見てもショックも起こしません。
気泡が目にできるポップアイという病気にかかることはありますが、これはマンボウに限ったことではないし、泳ぎも小回りはできないものの回転はできるので問題はないようです。
このようにマンボウに最弱伝説が数多くあるのは、まだまだマンボウには謎が多いからなのではないでしょうか…。
まとめ
マンボウって食べられるんですね。
見た目からはあんまり美味しそうな印象は受けませんが、たしかに魚売り場で切り身を見たことはあるので、買う人(食べる人)もいるんだと思います。
もしも自宅でマンボウまるまる1匹をさばくとなるとかなり大変そうな気はしますが(笑)、一体どんな味なのか食べてみたい気もしますね。
これから水族館でマンボウを見る目が少し変わりそうです。
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