グロームス腫瘍とは？治療法や手術の是非。悪性の可能性は？

公開日：2015/12/26

グロームス腫瘍という名前の腫瘍があるのを知っていますか？

手にしろ足にしろ、指の爪の部分を押さえると痛みが走る、寒い時期や夏場でもクーラーのよくきいた部屋にいると冷えて痛みが出るというような症状がある人、それはグロームス腫瘍かもしれません。

原因不明の痛みに悩まされ、「これは大病では？！」と不安に感じてしまいがちですが、原因さえ分かればきちんと治療することができます。

グロームス腫瘍とは一体どんな腫瘍のことなのか？どうしてできるのか？など、グロームス腫瘍についてまとめてみました。

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グロームス腫瘍とは？どうしてなるの？

グロームス腫瘍は爪に出来る腫瘍で、我慢できないほどの痛みが生じます。

身体の中の血管には動脈から静脈に変化するところがあって、そこのポイントにはグロムス細胞というものが存在し、そのグロムス細胞が異常に増殖すると腫瘍になってしまいます。

どうしてグロームス腫瘍ができるのかはハッキリとは分かっておらず、いつの間にかできてしまった腫瘍の痛みに長年苦しんでいる人が多いようです。

自分のその痛みがグロームス腫瘍かどうか判断するには、

・blue spotと呼ばれる影がある
・押さえるとピンポイントで痛む箇所がある
・冷水につけると痛みが増す

などの症状があるかどうかを確認します。

その他、検査方法として…

・血圧計
手の血流を一時的に滞らせ痛みが消えるかどうかを確認する。

・MRI
爪の先端部分を撮影した際、骨が凹んで見えると腫瘍が圧迫して変形してしまった可能性大。
しかし、腫瘍が小さい場合は分からない事も多い。

などがあります。

グロームス腫瘍は激痛のわりに医師の間ではメジャーな病気とは言えません。
診察を受けてもそれがグロームス腫瘍ではないかということに気がつかずに放置され、痛みに長年付き合っていかなくてはならなくなった人も少なくありません。

グロームス腫瘍の治療法は？

グロームス腫瘍に治療法はあるのでしょうか？
激しく痛む、それなのに医師に見落とされがち…
と聞けば不安になりますよね？

果たしてその答えは…

もちろん治療法はあります。

主な治療法は…

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・単発型（腫瘍が1か所）
外科的手術で完全摘出します。
症状が軽い時には放射線を当てるだけで治療は済みますが、症状が重くなると手術をして腫瘍の部分を切り取ります。
ほとんどの場合、爪の下にできるので爪を剥がしてから切開することになります。（何とも痛そうですね…）
そのため術後は日常生活に支障をきたす場合があります。

・多発型（腫瘍が多数）
腫瘍が多数ある場合は、境界線が分かりにくい上に摘出するのが困難なのでレ－ザーや硬化療法で治療します。

グロームス腫瘍は痛みは激しいものの、悪性化することはほとんどありません。
そのため長期に渡り放置されることも多いのですが、稀に悪性化してグロームス血管肉腫になるケースもあるので決して油断はできません。

手術自体は簡単な部類に属するので日帰りOKです。
ただ、腫瘍が手の指先の場合はしばらく手が満足に使えないので難儀します。
足の場合は歩くのが少し困難で、またほとんどの場合靴は履けないので手術した足の方はサンダルがいいででしょう。