鹿島アントラーズの柴崎岳が移籍したテネリフェ(TENERIFE)とは
このブログはにほとんど「今が旬」的な記事がありません。
でもまぁ、時にはいいですかね。
さて、サッカーに興味のない向きにはどうでもいい話なのですが、鹿島アントラーズの柴崎岳がスペイン二部(Segunda Division)の「テネリフェ(Tenerife)」というチームに移籍することになりました。
その直前までは、スペイン一部の「ラスパルマス(Las Palmas)」というチーム行きが既定路線でしたが、直前で破談になったとのこと。
まぁ、ラスパルマスも2014~2015シーズンに、二部の4位でプレーオフに進み、そこで勝って一部に上がったチームですから、そんなに強い印象もありませんし、テネリフェだって以前は一部にいたことが何度かあります。
とはいえ、現在は一部と二部、その差は大きく、柴崎にとってもラスパルマス行きを逃したのは残念だろうけど、まぁここはひとつ、二部とはいえテネリフェで頑張って、一部昇格を目指すチームに貢献するか、自らが光り輝いて誰かの目に留まり、より上のチームに移籍できるよう奮闘するのを期待しましょう。
柴崎が移籍するテネリフェってどんなチーム?
では最初に、柴崎が移籍するテネリフェとはいったいどんなチームなのか?
率直に言って、日本人にはほとんどなじみのないチームでしょう。はじめて名前を耳にした方も多いのでは。
2017年2月1日現在、テネリフェは、二部 Segunda Division の6位。一応は一部昇格のプレーオフ圏内にいます。
とはいえ、現在23試合を終えての順位。試合数が42あるSegunda Divisionですから、先はだいぶ長いです。
テネリフェの本拠地はスペインのカナリア諸島。
カナリア諸島はスペインといっても、いわゆるイメージするところのスペインとはだいぶ離れていて、遠くアフリカは西サハラ沖に浮かぶ常夏の島。モロッコ沖の大西洋上にあって七つの島からなっています。
日本から訪れる人は多くないものの、ヨーロッパでは知られたリゾート地で、特にセレブの間では高い人気を誇ります。
せっかくなので地図も載せておきましょう。
さて、テネリフェですが、カナリア諸島の中でも最大の島「テネリフェ島」に本拠地があり、クラブの創設は1922年なので100年近い歴史があります。
ホームスタジアムは「Estadio Heliodoro Rodriguez Lopez」
読み方は「エスタディオ・エリオドロ・ロドリゲス・ロペス」
なんとも難しい名前ですね、鹿島のホームスタジアム「茨城県立カシマサッカースタジアム」とは大違いです(笑)
キャパは23660人。
今まで獲得したタイトルは「Segunda Division」が一度きり。
つまり二部で一度優勝したことがあるだけなのでちょっと寂しいですかね。
ホームページは以下の通り。
ちなみに今日(2017/2/1)のトップページは、大々的に柴崎の移籍に関して載っています。
⇒ TENERIFE
電話番号、ファックス番号、メールアドレスは以下の通り。
スペイン語ができる方は柴崎宛の応援など、ファックスやメールしてみてはいかがでしょう。もちろん英語でも大丈夫だと思いますよ。
電話番号 :+34 (922) 298 100
ファックス:+34 (922) 298 329
メール :informacion@clubdeportivotenerife.es
柴崎が注目されるようになったきっかけ
柴崎とスペインを結びつけるものといえば、やはり2016年12月のクラブワールドカップ決勝でのレアルマドリードから奪った2得点でしょう。
ヨーロッパチャンピオンズリーグ覇者のレアルマドリードと開催国王者鹿島との一戦は、あまりにも格の違いがありました。
試合開始前のアジアンハンデのハンデはレアルマドリードの「-2.5」、つまり鹿島の「+2.5」
この意味は、3点差以上でレアルマドリードが勝てばマイナスハンデの勝ち、レアルマドリードが試合に勝っても2点差までならプラスハンデの勝ち。
つまり、実力差の目安を3点においていたということです。対象はフルタイムなので、延長戦やPK戦は含みません。
しかしながら、そんなハンデを尻目に、フルタイムの試合結果は2対2のドロー。従って、アジアンハンデはプラスハンデの勝ち。
鹿島の2点はいずれも柴崎の得点で、そのおかげで、なんとあのレアルマドリードに一時はリードしていた!というのですから、世界が柴崎に注目したのもある意味納得です。
何といっても、お遊び感覚の余裕で試合を運んでいたレアルマドリードを超本気にさせたのだから、柴崎も鹿島もすごかったといえるでしょう。
試合自体は、60分にクリスティアーノ・ロナウドのPKで追いつかれ、延長に入ってからも97分と104分にクリスティアーノ・ロナウドに決められ、鹿島が4対2で負けてしまいましたが、信じられないほどの善戦でした。
そんな活躍もあって、柴崎が一躍世界から注目されだしたわけですが(あくまで日本の報道)、それでラスパルマスへの移籍がまとまりかけ、結局今回のテネリフェ行きとなったわけです。
まぁ、世界から注目された?わりにはテネリフェか… みたいな感じも否めませんし、テネリフェが鹿島より実力が上か?とか、スペイン二部がJ1よりリーグとして上か?ということは置いておいて、一応は柴崎もヨーロッパに移籍したと、そういう結果になりました。
テネリフェと柴崎の不思議な共通点
さて、この章の見出しはちょっと変ですが、これはあくまで私見です。
テネリフェと柴崎にはある共通点があって、それが互いを引き寄せあったのではないかという気がしてしまうのです。
先述の通り、柴崎が注目されたのはクラブワールドカップ決勝でのレアルマドリードから奪った2得点。
それが今回の移籍の遠因になっているのは間違いないでしょう。
言ってみれば、あれだけ「なめた」試合運びをしていたレアルマドリードが、柴崎の2点で逆転されたことにより、顔つきが変わり、目の色も変わり、汗をかいて真剣に走り、本気でゴールを狙いにいったのだから、やはり柴崎の2点のインパクトはすごかったのです。
古い話になりますが、1992~1993年のシーズン、一部リーガにいたテネリフェは最終節にホームでレアルマドリードと対戦。
大方の予想に反し、なんと2対0で勝利を収め、優勝目前だったレアルマドリードからタイトルを取り上げました。
テネリフェに敗戦したレアルマドリードはよもやの2位転落、タイトルはバルセロナの手に渡りました。
その昔、テネリフェの2点がレアルマドリードの優勝を阻止し、去年柴崎の2点がレアルマドリードを本気にさせて、その活躍により柴崎がテネリフェに行く。
その辺りに何とも共通する因縁めいた感覚を覚えるのです。
ちなみに、テネリフェはその前の年、つまり1991~1992年のシーズンも最終節の相手はホームでレアルマドリード。
実はこの年も点数こそ3対2と違うものの、レアルマドリードを下し、同じく優勝目前だったレアルのタイトルを阻止しています。
結局はレアルはテネリフェに敗戦したことで2位転落、同じようにバルセロナが優勝をさらいました。
まとめ
さて、柴崎君にはまずはテネリフェでポジションをつかみ取り、テネリフェにとって8年ぶりとなる一部昇格に貢献してほしいものです。
ヨーロッパにいれば誰かがその活躍を見ています。そうすればもっと良いチームに移籍できる可能性はいくらでもあるでしょう。
スペインの二部(Segunda Division)は、リーグ自体の実力として高いかどうかはイマイチ何とも言えません。
というのも、一部のリーガなら、上位チーム(バルサやレアル等)は恐ろしくレベルが高いのは疑いようもないのですが、一部でも下位になると実力も疑わしくまたどのチームも拮抗しています。
それが二部になるとなおさらで、ビックリするほど強い抜けたチームがあるわけではなく、また下位でもどうしようもないほど弱いわけでもなく、勝ち点差も例年上位と下位ではそれほど極端に開かないといった、実力が拮抗したリーグです。
先述の通り、年間42試合もあり、ヨーロッパのほとんどのリーグがシーズンオフになっても、最後までいつまでも試合をやってます。
それだけ長丁場だと、選手層を含めたチーム力が問われるリーグです。
2位以内と3位~6位のプレーオフに勝利したチームの計3位チームが一部のリーガに上がりますが、一般的には一部に上がると苦戦するチームがほとんどです。
だから、ヨーロッパの中でもスペインは一二を争うハイレベルな国ですが、だからといってその二部であるSegundaが二部として抜けているとは私には思えません。
とはいえ、実力さえ示せれば明るい未来もつかみ取れる環境に身を置くことは、少なくても本人のこれからにとって明るい材料になることは間違いないでしょう。
柴崎君の活躍と検討を祈っています。
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