高血圧の原因は塩分ではなかった!塩分が健康の維持に不可欠な理由
食事の際、塩分を気にし過ぎていませんか?
近年、「高血圧の人は塩分を控えましょう」というフレーズをあちこちで耳にしますが、まるで塩分が諸悪の根源みたいな言われようですよね。
そのため、50才を過ぎた人の中には、食事の際の塩分を極限まで減らして、全く味気のない料理ばかり食べているという人も少なくありません。
しかし、この「高血圧=塩分」という説、本当に正しいのでしょうか。
今回は、「塩分が、必ずしも高血圧の原因ではない」と言える理由についてご紹介していきます。
高血圧の原因は塩分ではない
「塩分を摂りすぎると高血圧になる」という説、おそらくあなたも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
しかし、これは間違いです。
日本は戦後、徹底した減塩運動により、塩分の摂取量は、なんと戦前の半分以下にまで減少しました。
もしも塩分が高血圧の原因なら、ここまで塩分を減らした日本人は、高血圧になりにくくなっているはずですよね。
それなのに、現状は、40歳以上の実に「半数以上」が高血圧だと言われています。
つまり現在は、減塩運動が始まる戦前よりも、高血圧の患者が増えているんです。
これはどう考えても、塩分は高血圧の原因ではない、ということになると思いませんか?
高血圧の原因かどうかもわからないのに、塩分を過剰に敬遠して、それで別の病気に掛かってしまうのでは非常に残念です。
それなら、減塩など気にせずに、健康的な食生活を維持する方がはるかにメリットがあります。
塩分が不足するとどうなるのか
塩分の不足によって起こる体調不良には、以下のようなものがあります。
・貧血
・低血圧
・冷え性
これらの症状に共通しているのは、「体温の低下による血液の循環不良」です。
逆に言えば、塩分が体にもたらす最大のメリット…
それは、「体温を上げる効果がある」ということです。
現代とは違って暖房設備が十分でなかった時代、体温が下がるのは、まさに命に関わる重大事でした。
そのため日本人は、食事で塩分を摂取して体温を上げる、ということを経験的に知っていたんです。
反対に現代の日本人は、過剰な減塩運動によって体温が低下し続けています。
体温が35度台という人が、あなたの身の回りでも多いと思いませんか?
体温が下がると、体内の燃焼が十分に行なわれず、血管の中に老廃物がたまりやすくなります。
この老廃物が、動脈内の壁に付着すると、血液の通り道が狭くなってしまいます。
狭くなった血管に、血液を送り出すため、心臓は強い力で血液を押し出さなくてはなりません。
これが、高血圧の最大の原因です。
高血圧や動脈硬化、心臓病など、あらゆる成人病の原因は、まさに体温の低下にあります。
つまり…
・昔の日本人は、伝統的に多くの塩分を摂って貧血や冷え症などを防いでいた
・しかし、塩分を極端に減らしてしまったために体温が下がり免疫力が低下した
・結果として、動脈硬化や高血圧にもかかりやすくなった
…ということです。
塩分って、意外に重要な食材だったんですね。
なぜ塩分が悪者にされたのか
「塩分が高血圧の原因」という俗説が生まれたのは、戦後、東北地方で起きた次のようなエピソードがきっかけです。
かつて日本の東北地方は、塩分の摂取量が国内でも特に多い地域でした。
これは、上記でもご紹介したとおり、寒い地域では体温を高く保つ必要があったからです。
東北では、厳しい冬の寒さを乗り切るために、塩分が必要だったんですね。
しかし、そこである学者が…
「東北地方に高血圧と脳出血が多いのは、塩分の過剰摂取が原因である」
という説を提唱しました。
つまり、「塩分をとりすぎたから、高血圧になった」…という、理論です。
もちろん、医学的な根拠はありません。
あくまでもデータの数字だけを見て、「塩分の摂取量が多い=高血圧が多い」という、ただの仮説に過ぎません。
しかしこの説は、どういうわけか全国で一斉に支持されるようになりました。
現代の日本のヒステリックなほどの減塩運動は、この学者の提唱した「塩分=高血圧」説が発端だとも言われています。
体温が下がると病気になる
しかし、高血圧と塩分の摂取量には、直接の因果関係はありません。
それどころか、塩分を減らしたがために体温が下がって血液の循環が悪くなり、高血圧になっている…
という可能性も、十分に考えられるんです。
もしもあなたが、高血圧になることを恐れて塩分を控えているとしたら… 今一度、考え直してみてください。
まとめ
いかがでしたか。
塩分には、体を温める効果があります。
そして、高血圧の最大の原因の一つは低体温です。
極度の減塩は、低体温を引き起こしますから、こうなると、減塩運動がもとで高血圧患者が増えている、という可能性も十分あり得る話なんです。
適度な塩分は、低体温を解消し、健康を維持するために必要不可欠です。
高血圧でお悩みの方は、ぜひ、参考になさってみてくださいね!
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