逆子(さかご)は妊娠8か月でも治る?逆子の種類と予防法
「お腹の赤ちゃんが、逆子だったらどうしよう…」と、悩んでいませんか。
逆子(さかご)とは、お母さんのお腹の中で、頭が上、足が下を向いている赤ちゃんのことです。
妊娠中に逆子と診断されても、ほとんどの場合、出産までには頭が下に戻りますが、中には最終的に逆子のまま出産というケースもあり、その割合は逆子全体の35%ほどです。
赤ちゃんの逆子は、できれば出産までに治しておきたいところですよね。
そこで今回は、代表的な逆子の種類と、逆子になったときの対処法についてご紹介していきます。
通常は赤ちゃんの頭が下
赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいるとき、普通は頭を下にして羊水の中に浮かんでいます。
これを、「頭が下になっているポジション」ということで、「頭位(とうい)」といいます。
通常、出産の際は、赤ちゃんは頭から先に出てきます。
頭は体の中で一番大きい部分ですから、この頭が先に出ることで産道が広げられ、体もスムーズに出られるわけです。
しかし、逆子の場合は、小さな足が先に出てくるため、足、胴体といった順に出てきても、お母さんの産道の広がりがまだ不十分。
小さな体が出た後で、大きな頭が産道を通ろうとすると…
臍帯(さいたい・へその緒)が、頭と産道の間に挟まって圧迫されることから危険な状態になります。
そのため、出産前に逆子と診断された場合は、逆子のまま自然分娩をするケースは少なく、帝王切開となるのが一般的です。
逆子の種類は?
逆子の種類は、主に次の3つです。
・お尻を下にしている、殿位
・足を下にしている、足位
・横になっている、横位
これらを総称して、逆子(さかご)といいます。
このうち、お尻を下にしている「殿位」が、逆子全体の75%を占めています。
あなたの赤ちゃんがもしも「逆子」と診断されたなら、ほとんどの場合は「殿位」で、お腹の中で、赤ちゃんのお尻が下になっている…ということです。
殿位には、両足を上に伸ばした「単殿位」と、膝を曲げた状態の「複殿位」があります。
自然分娩のケースもある
お腹の赤ちゃんが「殿位の逆子」であっても、赤ちゃんの大きさや産道の柔らかさによっては、自然分娩が可能なケースもあります。
ただし、逆子の自然分娩の場合、前期破水や微弱陣痛などが起こりやすくなるため、分娩の途中で医師の判断により、帝王切開に切り替える場合もあります。
また、産院によっては、全ての逆子の赤ちゃんに帝王切開を行なうところもありますから、医師とよく相談しておくようにしましょう。
逆子は治る?
実は、逆子のほとんどは、出産までに自然に元に戻ります。
これには、次のようなデータがあります。
・妊娠27週目までなら、90パーセント
・妊娠31週目までなら、80パーセント
・妊娠35週目でも、65パーセント
出産直前まで逆子が治らず、逆子のままで生まれるケースは、逆子全体のわずか35パーセントほどです。
つまり、妊娠5~6ヶ月の時点で「逆子」と診断されても、90パーセント以上は自然に頭が下の状態に戻る…ということです。
心配しすぎる必要はない
ですから、「逆子のまま出産になったらどうしよう」と、心配をしすぎる必要はありません。
出産直前までに、赤ちゃんが元の体勢に戻るケースがほとんどだからです。
また、次にご紹介する「逆子を治すための2つの姿勢づくり」も効果的です。
胸膝位(きょうしつい)
胸膝位とは、お母さんがお尻を高く持ち上げて、逆子の赤ちゃんを元に戻すための姿勢です。
やり方は簡単、胸とヒザを床につけ、うつ伏せになった状態で、お尻を「ぐっ」と高く持ち上げます。
逆子の予防・改善のため、寝る前に10分程度、この胸膝位の体勢をとって、赤ちゃんの頭を下に向けるようにしましょう。
側臥位(そくがい)
「側臥位」とは、横向きに寝ることです。
お母さんが横向きに寝ることで、お腹の赤ちゃんも体勢が横向きになります。
この時、赤ちゃんの背骨が上に、顔が下向きになるようにしましょう。
こうすることで、赤ちゃんがお腹の中で向きを変えやすくなります。
胎動があったときなどに、赤ちゃんのつま先の位置を確認すれば、赤ちゃんの向きが分かります。
赤ちゃんの背骨が上になるように、お母さんも横向きに眠るようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、逆子の種類と、赤ちゃんが逆子と診断された時の対処法についてご紹介してきました。
逆子のほとんどは、自然に元に戻りますから、妊娠中期に逆子と診断されても気に病みすぎる必要はありません。
もしも逆子が心配になったときは…
お尻を上に持ち上げる「胸膝位」や、お母さんが横向きに寝る「側臥位」などの体勢をとって、お腹の赤ちゃんの姿勢を元に戻しやすくしてあげましょう。
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