怒りっぽい人ほど肝臓が悪い理由~内臓の病気と感情の意外な関係

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内臓と感情の関係

感情は、内臓に宿っている… そんな話を聞いたことはありますか?

感情や思考は「脳が司っている」と一般的には考えられていますが、実は東洋医学では、伝統的に「感情は内蔵から」という考え方があるんです。

こうした考え方を知って、「感情」をうまくコントロールできれば、効率的に「内臓」をいたわることにつながります。

そこで今回は、感情と内臓の関係について、ご紹介していきます。

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「五臓」と「五情」

まずはじめに、「五臓」と「五情」について、簡単に知っておきましょう。

「五臓」とは?

「内臓」を表す言葉として、よく、「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」なんて言いますよね。

「五臓六腑にしみ渡る」と言えば、食べ物や飲み物のおいしさを表す慣用句です。

ここで言われている「五臓」というのは、心臓、肺臓、肝臓、脾臓(胃腸のこと)、そして腎臓の5つの臓器を指します。

そして、東洋医学では、これら5つの臓器が、それぞれ「感情」を司っているとされています。

「五情」とは?

五臓が司る感情が、「五情」…つまり、5つの感情です。

5つの感情は、喜び、悲しみ、怒り、思いわずらい、恐怖、の5つです。

これらの感情が、実は脳ではなく、全て臓器から発せられている… というのが東洋医学の考え方なんです。

では、1つずつ見ていきましょう。

1.喜びは心臓

「喜び」の感情は心臓から起こる、とされています。

「内臓に感情があるなんて、ちょっと考えられない」と、思ってしまうかもしれません。

でも、実は、現代の解剖医学では、脳から心臓へ向かう神経よりも、心臓から脳へ向かう神経の方が、数が多いことが分かっています。

これは、心臓から脳への指令のほうが多い… ということの証でもあります。

つまり、分かりやすく言えば、「脳」が喜びを感じるのではなく…

はじめに心臓が喜びを感じ、心臓の喜びの感情が脳に伝わる。そして、脳は、それを「喜び」として認識する… ということです。

気の緩みに注意

ただし、喜びすぎて気が緩んでしまうのは禁物です。

気の緩みが、動悸や不眠などの症状を引き起こすことがあるからです。

つまり、「適度に喜び続けて、それでいて、気を抜かないこと」が、心臓をいたわることにつながる… と言えます。

喜びを意識しよう

また、五情の中では唯一「喜び」だけがプラスの感情で、残りの4つはマイナスの感情です。

逆に言えば、「喜びの多い人生」は、すなわち「心臓に優しい人生である」と言えます。

2.悲しみは肺

肺は、「悲しみ」や「憂い」を司っています。

悲しくなると、呼吸が速くなるのを感じますよね。

また、「ため息」もそうです。

私たちは、悲しくなると本能的にため息が出るようになっています。

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これは、悲しみの感情が肺から出ているからです。

ですので、「悲しみ」を感じたときは…

まず落ち着いて、呼吸を深く長くするよう意識すれば、それだけで悲しみの感情を和らげることができます。

3.怒りは肝臓

意外に思われるかもしれませんが、「怒り」の感情は、肝臓が司っています。

怒ると目が赤くなるのは、肝機能によるものです。

これはつまり、

●怒りっぽい人ほど肝臓を酷使している

…ということを示しています。

怒りを抑えることが長寿健康の秘訣

人間ドックなどでは、よく「肝臓をいたわるために休肝日を設定しましょう」なんてことが言われますよね。

でも、東洋医学の観点からすれば、「肝臓をいたわるために怒りを抑えましょう」…ってことになります。

怒りが少なければ少ないほど、肝臓を大切にすることにつながるからです。

実際のところ、現代の医学においても、「怒らないこと」は健康長寿の最大の秘訣の一つですから…

「怒りは肝臓」というのも、十分うなずける話ですよね。

4.思い患いは胃

今回の「五情」の中で、一番分かりやすいのは、胃の「思い患い」ではないでしょうか。

思い悩むことが多いと、胃の痛みを感じますよね。

胃潰瘍をはじめとする胃の疾患の多くは、「悩みやストレス」によって生じることも明らかにされています。

思い悩みは内臓にとってNG

また、胃腸というのは、消化器官全体のバランスを司っているところですから、思い悩みが多い人は、その分だけ消化吸収がうまく行なわれなくなります。

つまり、考えなくてもいいような事をあれこれと思いわずらうのは、体全体に悪影響を及ぼしている…ってことなんです。

5.恐怖は腎臓

「恐怖」や「驚き」の感情は腎臓が司っている… これもなかなか納得のいく話です。

腎臓は、尿を作るところですから、「恐怖で失 禁(尿を漏らすこと)してしまった」…というのはよく聞く話です。

しかし、「そもそもなぜそうなるのか」…と考えたとき、「恐怖の感情が腎臓から出ているから」と考えれば納得がいきますよね。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、「内臓が感情を司っている」という、東洋医学の伝統的な考え方についてご紹介してきました。

最後にもう一度、「五臓と五情」の関係をまとめておきます。

1.喜びは心臓

2.悲しみは肺

3.怒りは肝臓

4.思い患いは胃

5.恐怖は腎臓

この中で、最も重要なものは、「喜び」です。

適度に喜び続ける人生は、心臓にとっても健康的である、ということです。

また、「怒り」や「悲しみ」などのマイナス感情に支配されそうになったときは、内臓のために感情の起伏を和らげることを心がけるようにしましょう。

あなたが自分の感情コントロールできるようになれば、その分だけ健康な内臓を維持していけるようになりますよ!

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