住宅購入の資金計画が甘いと地獄を見る!?正しい住宅ローンとは

公開日:  最終更新日:2016/12/31

住宅ローン

よく言われますよね?
家は一生で一番大きな買い物だって。

それはそうですよね、値段にしても購入動機にしても、人生にそう度々あるようなことではありません。

それほど重大なマイホームの購入ですが、ほとんど、というよりごく一部の限られた人を除いて、ほぼ全員がローンを組んで購入します。
それが普通なんですが、このローン、よくよく考えて組まないと、今後のあなたの人生を狂わせる可能性があることをご存知でしたか?

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当たり前だけど最初に予算をしっかり決める!

住宅購入の資金計画で何より大事なのは、最初に購入する物件の予算を決めることです。

「えっ? そんなの当たりまえじゃん!」って思いましたよね?
だって、分不相応に高額な物件なんて買えるわけもないし、そもそもそんなにローンが組めないし、払えないし…。

ところが、分不相応とまではいかなくても、予算オーバーの物件を買っちゃうことが往々にしてあるのです。

それはどんな時によく起こるかというと・・・
予算を決めないで、あるいは決めていても非常におおざっぱな状況でモデルルームに出かけて行って、その物件に一目ぼれしたときなんかに起こりがちなんです。

理由を説明しましょう。

まず、モデルルームに行くと気分が高揚します。
それはそうですよね、憧れのマイホームをいよいよ具現化しようとして訪れているのですから。

「こんな物件に住みたいな…」みたいな漠然とした憧れに近いものではなく、
「こんな物件に住めるかも!?」という、より現実に近づいた気がするのがモデルルーム。

そして、仮にその物件が身の丈より1000万円程度高くても、あろうことかローンが組めてしまったりするところに落とし穴があるわけです。

つまり、予算を決めずにモデルルームに出かけていくのは、返済能力以上に住宅ローンを借りすぎる原因になり得るということ。
この辺の感覚は非常に難しいのですが、「こんな家に住めるなら!」といった昂った気持ちが、「この程度なら、きっと払っていけるだろう…」といった誤った判断を生むわけです。

ローンは当たり前ですが、毎月支払います。
それもこの先ず~~~~っと長く払い続けるわけです。そう30年も35年も。
ボーナス月加算もあったりするし。

そこにもしも無理があったら続けられるでしょうか?

それは半年や1年ならできるかもしれません。
しかし多くの人が、自分のそれまでの人生に匹敵するかそれ以上の長い期間かけて、これからずっと支払い続けるわけなので、目先のちょっとしたずれは先々大きな狂いとなるでしょう。

その狂いが「自分の人生」だったらちょっと寒くなりませんか?

頭金の決め方と見落としがちなその他の諸費用

購入物件の予算は、用意できる「頭金」と「住宅ローンによる借入額」を足した金額です。

親が援助してくれるような場合もあるでしょうが、それは最初の予算に算入せずに、一番最後に「用意できる頭金」に足して、残金、つまり住宅ローンの借入額を減らすようにします。

ここで、まずは頭金について整理しておきましょう。
よく頭金なしのローンなどもありますが、ここではそれは考えず、あくまで頭金が用意できる場合の考え方を整理します。
頭金なしで考えている場合、頭金がない分だけローンの借入額が増え、月々の返済額も増えるということは覚えておいてください。

さて頭金について、現在の貯蓄がそのまま頭金に回せる金額と考える人が少なくありません。
500万貯蓄があれば頭金は500万、1000万貯蓄があれば頭金は1000万と。

ところが、それは間違いです。
仮に1000万貯蓄があったとしても、実際に頭金に回せる(回していい)のは半分の500万くらい。

なぜかと言えば、マイホームの購入は物件代だけでは済まないからです。

憧れのマイホームを手に入れるということで、気分も高揚していると見落としがちですが、実際に住宅を購入するとなると様々な諸経費が掛かります。
登記費用然り、ローンを組むなら保証料然り、中古物件なら不動産の仲介手数料もかかります。さらに引っ越し代もかかりますよね。

それらの目安が新築物件で物件価格の概ね5~7%、中古物件で概ね10%、このくらいはみておかないと資金がショートします。

だから、例えば3500万円の新築マンションを購入する場合なら、諸費用として約175~250万円くらいは諸費用として掛かる計算になるのです。

また、購入するのがマンションではなく、戸建て、それも建売ではなく注文建築の場合なんかだと、他に地鎮祭や上棟式の費用を見積もる必要も生じます。
さらに、外構工事が別途必要になるケースだって少なくありません。

つまり物件代以外の諸費用は余裕をもって考えておかないと、頓挫するとまでは言いませんが、早々に困窮する事態に陥ります。

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もっと言うなら、なにしろ先の長い人生ですから何が起こるか分かりません。
マイホームを購入しようという時に、あまりネガティブな思考も良くありませんが、先々収入がダウンすることだって絶対ないとは言えないし、リストラや倒産などで失業しない保証もありません。
他にも、自分自身や家族の病気や事故など「いざというとき」に備えて、貯蓄は残しておく必要があり、少なくても200~300万円程度は手元に確保しておきたいものです。

そのように考えていくと、先述の例のように、例えば1000万の貯蓄があっても、諸費用と手元に残す金額を考慮すると、頭金に回せるのは半分の500万くらいになるわけです。

また、これもこの章の冒頭に書きましたが、親が援助してくれる場合など、その金額を予算に乗せて物件価格を算出してはいけません。
あくまでも物件価格は、用意できる頭金と支払い可能な範囲で組むローンの合算。

その枠組みは絶対に守り、その上で親からの援助金を頭金に加算すれば頭金が増えるので、ローンを組む金額が減ります。
つまりその分後々の支払いが楽になるということ。

この辺の考え方を間違えると、身の丈以上のローンを組んでしまって後々苦しい思いをすることになります。

ローンの借入額は毎月無理なく返済できる範囲で

住宅ローンの借入額の目安は、当たり前ですが、毎月無理なく返済できる金額でなくてはいけません。
当然のことながら、返済額が支払い能力を越していると、その差がたとえわずかだとしても必ず破たんします。

ではどうやって、無理なく返済できる金額をはじき出しましょう。

この辺はこれからの人生に大きく影響するところなので、適当やおおざっぱ、あるいはただの感覚ではいけません。
自分の今の収入、今後増えるであろう収入、さらには現在確定している支出、これから増えるであろう支出、この辺にも思いをめぐらします。

特に子供にかかる費用は非常に大きいものがあるので、現在子供が何人いるか、そして今後何人子供をもうけたいかも影響します。
また稀有なケースとして、予期せず双子(三つ子)が生まれるケースも決してないとはいえません。
その辺まで加味して無理のない支払い可能な金額をはじき出す必要があります。

よく、現在の家賃と比較して支払える金額をはじき出すケースもありますが、賃貸と分譲では色々違いもあることも覚えておきましょう。
たとえば管理費や修繕積立金(マンションの場合)、固定資産税、こういったものが今後はかかってきます。
それにローンを支払いながらでも貯蓄できるかを検討する必要があるし、車を買うならそのローンなども加味する必要があります。

事は一生を左右する重大なことです。
何となく適当に算出すると、大きく人生が狂うことがあるのを脅しではなく覚えておいてください。
事実、破たんした例は枚挙にいとまがありません。

さて、だからといって、怖がる必要もありません。
世の多くの人は、普通に無難にやってます。
要は支払える範囲でローンを組めばいいだけの話です。

ただ、気を付けて欲しいのは、モデルルームなどでは、よく「あなたの年収なら、〇〇万円までローンが組めますよ」なんて言われること。
これが今日の最大のポイントなんですが、実際、支払い能力を越してローンが組めてしまうことが往々にしてあるのです。

ね、ここが大事なんですが、「借りられる金額」と「返せる金額」は別。
ここを間違えるか間違えないかでこれからの人生が変わります。

資金計画は業者に立てさせるのは厳禁、必ず自分で立てないとダメです。
いくら借りられると言われても、返せる金額以上借りてはいけません。

これこそが今日のテーマだったんですね。

たとえ「借りられる金額」が〇〇万円でも、それがシミュレートしてみて「返せる金額」でなければ借りてはいけません。
これが守れればあなたは大丈夫。
素敵なマイホームを手に入れ、順風満帆な人生が送れることでしょう。

でも、これが守れないと、冒頭に書いた「身の丈以上の物件」を購入して、人生が狂っていく第一歩を踏み出すことになるのです。

まとめ

住宅金融支援機構のサイトにローンシミュレーションというものがあります。
この中の「毎月の返済額から借入可能金額を計算」を利用すれば、借入額の目安が求められます。
以下にURLを貼っておきますね。
http://www.flat35.com/simulation/simu_02.html

操作は簡単で、入力項目は「毎月返済額」「融資金利」の二つ、あとはプルダウンで返済期間を選び、返済方法を「元利均等」か「元金均等」の二択から選ぶだけ。
実際に入力してみるとすぐに答えが出てきます。

たとえば・・・

毎月返済額:12万円
融資金利:2%
返済期間:30年
返済方法:元利均等

とすると、
借入可能額(概算)は、3246万円となりました。

ここで頭金に回せる金額(総貯蓄額の半分相当)が500万円あったなら、合計は3746万円。
つまり3700~3800万円の物件なら購入しても大丈夫であろう… という目安になります。
参考にしてください。

⇒ こちらの記事も参考にしてください。

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