天中殺と大殺界はどう違う?運気が落ちているときの過ごし方は?
「天中殺と大殺界は、どう違うの?」
「本当に運気が落ちる時期が、占いで分かるの?」
と、考えたことはありませんか。
じつは、天中殺と大殺界の2つの言葉は、同じものを指しています。
ただ流行した時期が違っているだけで、内容は、ほぼ同じなんです。
1979年の大ベストセラー『天中殺入門』
1979年、
当時一世を風靡した、和泉宗章(いずみ そうしょう)という占い師がいます。
この和泉宗章が、1979年に出版した、『算命占星学入門』と、『天中殺入門』、2冊合わせて300万部以上を売り上げ、なんとその年のベストセラーの1位と2位になりました。
そのため、1979年当時に中学生以上だった世代は、大殺界よりも、天中殺という言葉のほうをよく知っています。
反対に、それよりも若い世代は、天中殺の本がベストセラーになったことを知らないため、天中殺という言葉をこれまで聞いたことがない、という人がとても多いんです。
このことから、天中殺と大殺界とは、ほぼ同じものでありながら、世代間のギャップが生まれ、違うものだと思っている人が多い、ということなんです。
大雑把に分けると、1980年代以降に生まれた人は大殺界、1980年代以前に生まれた人は天中殺と呼んでいるようです。
なお、天中殺は、「天沖殺」と書くこともあります。
なぜ、天中殺が大ヒットしたのか
1,970から80年代の頃は、占いと言えば星座か血液型ぐらいで、日本ではまだ占いというものがそこまでメジャーではありませんでした。
そんな時、まさに彗星のように現れたのが、天中殺占いです。
それでは次に、天中殺占いが具体的にどういうものなのかを見ていきましょう。
非常にネガティブな占い
後述しますが、天中殺占いは基本的に、開運がテーマではありません。
開運ではなく、「あなたの運気が最も下がるのはいつか」を調べるのが、天中殺占いです。
要は、内容がネガティブなんです。
当時のキャッチコピーも、「天中殺を知らないと破滅する」というような、非常にどぎついものでした。
しかし、このネガティブな占いは、瞬く間に大衆に受け入れられました。
「いつ幸福になるか」という情報よりも、「いつ不幸になるか」という情報の方が、はるかに需要があった、ということでしょう。
ベストセラー300万部、という数字が、それを物語っています。
そもそも天中殺って何?
天中殺とは、一言で言うと、私たちの「運気が最も落ちる時期」のことを指しています。
運気には、年、月、日のサイクルがあり、「12」という数字が一区切りになっています。
そして、12のうちの2が、運気が最も落ち込む時期、天中殺に当たる、ということです。
天中殺は、
●12年のうちの2年間
●12ヶ月のうちの1ヶ月間
●12日のうちの2日間
これらが、誰の身にも、「12」の周期の中で、必ず1回訪れます。
そして、「それがいつなのか」を調べるのが、天中殺占いなんです。
人の運命を6つの類型に分ける
天中殺の時期がいつになるかは、人によって違います。
天中殺では、全ての人間をその生年月日に従って、6つの類型に分けます。
それぞれ、
●子丑天中殺
●寅卯天中殺
●辰巳天中殺
●午未天中殺
●申酉天中殺
●戌亥天中殺
となっています。
この類型ごとに、天中殺の時期がずれていくわけです。
たとえば、12ヶ月のサイクルであれば…
子丑天中殺の人は、12月と1月にもっとも運気が落ち、寅卯天中殺の人は、2月と3月に最も運気が落ちることになります。
あなたもこれまでに、「1年間のうちで、特定の月だけがどうも調子が悪い、テンションが低い、運が悪い」と、感じたことはありませんか?
ひょっとしたらそれは、その月がちょうどあなたの「天中殺」だったのかもしれません。
大殺界はいつ流行したの?
以上が、天中殺のおおまかな解説になりますが、1980年以降に生まれた人は、ほとんどが天中殺という言葉を知りません。
代わりにその世代が知っているのは、「大殺界」です。
大殺界は、現代日本を代表する占い師の1人である細木数子が編み出した、「六星占術」で使われる言葉です。
こちらの六星占術は、1979年の天中殺をはるかに超える大ベストセラーとなり、発行部数はなんと、全世界で約1億部。
「最も発行部数の多い占い本」として、ギネスの記録にもなっているほどです。
そして、冒頭でお話ししたように、この大殺界と天中殺とは、ほぼ同じもので、いずれも、「運気が最も落ちる時期」を指しています。
そのため、同じ人を占えば、いずれの占いも、「運気が落ちる時期」は同じになります。
なぜ天中殺は2ヶ月で、大殺界は3ヶ月なのか
ただし、運気が最も落ちる期間は、天中殺の場合は12ヶ月のうちの2ヶ月間ですが、大殺界では3ヶ月になることがあります。
このことが、「天中殺と大殺界とは違うものなの?」という誤解を広く招いている原因です。
しかし、これはただ単に、区切るポイントの違いです。
大殺界の3ヶ月の中に、天中殺の2ヶ月が含まれていますので、基本的には同じものと考えておいて差し支えありません。
運気が落ちるってどういうこと?
そもそも、「運気」とはいったい何でしょうか。
「運気」とは、「波」や「バイオリズム」のようなものだと考えると、分かりやすいです。
例えば、1週間の間、ずっと同じテンションが続くことって、あまりないですよね。
大体は、「昨日は調子が良かったけれど今日は調子が悪い」のように、波があるものです。
これは、1年間でも同様です。
あなたもこれまで、調子が良い月と調子が悪い月は、だいたい毎年似通っていたのではないでしょうか。
そして、この波に、目には見えないある一定の周期があることに着目し、その周期を算出したものが、今回ご紹介している、天中殺占いや、大殺界占いなんです。
つまり、この占いの目的は…
「自分の運気が最も落ちる時期をあらかじめ知っておいて、それにうまく対処できるようにする」ということです。
天中殺の時にやってはいけないことは?
天中殺の時期は、力や集中力、エネルギーのようなものが、平常時に比べて低くなります。
動物で言う、冬眠期間のようなものです。
そのため、この時期に新しいことを始めるのには向いていません。
具体的には、
結婚、就職、転職、
開業、新築、試験、…
などです。
こうした新しいことをスタートするのは、ただでさえ膨大なエネルギーが必要になりますよね。
ですから、これらの出来事がちょうど天中殺の時期とかぶってしまうと、あなたのエネルギーが低いため、失敗する確率が高くなってしまう、ということなんです。
天中殺の時の過ごし方は?
基本的には、天中殺の時期は、「何かをするための準備期間」と捉えておくようにしましょう。
無理は禁物です。
天中殺の時期が事前に分かっていれば、この時期に新しいことや大切なイベントはあえてずらし、ゆっくりと落ち着いて準備にあてることができます。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、天中殺と大殺界の違い、その時期の過ごし方などについて、ご紹介してきました。
ここまで読んでいただいて、「天中殺の時に新しいことを始めたら、絶対に失敗してしまうの?」と、心配になっていませんか。
でも、そこまでナーバスになりすぎる必要はありません。
天中殺というのは、成功・失敗を占うものではなく、あくまでも、人間の力やエネルギーの波の周期を占うものです。
「大事故を未然に防ぐ」これが、天中殺占いの最大の目的だと言えます。
ですので、「ああ、ちょっとエネルギーが低いかも」ぐらいに考えておいて、いつもよりも警戒しておけば、大丈夫ですよ!
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