飲食店で特別オーダーの注文はマナー違反?お店に断られた時は?

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飲食店で特別オーダーの注文はマナー違反?

飲食店で、特別メニューや特別オーダーをしたことってありますか?

例えば、ラーメン屋さんなどでは、よく「ネギ多め・ニンニク多め」など、様々なオプションを付けられるお店がありますよね。

こうしたオプションがあると、お客さんも「自分なりのオーダー」を楽しんだりできます。

しかしこれらはあくまでも、お店側が認めている、あるいはお店側が設定したオプションです。

だから、そのオプションの範囲内で注文する分には問題ありません。

ところが世の中には、お店側が認めていないオプションを「勝手に」注文する人も多く、それがトラブルの元になっています。

そこで今回は、こうした「特別オーダー・特別オプション」などが、どの程度容認されるのか。

そして、容認されずにトラブルになった場合、お店と客はどちらが悪いのか?について考えてみましょう。

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お店が認めているかどうか

飲食店での「特別オーダーの是非」について考えるに際して、大事なのは「店側がそれを認めているか、否か」です。

例えば、冒頭にご紹介したラーメン屋さんの「ネギ多め・ニンニク多め」などですが、これらはお店が「認めている」オプションです。

したがって、客はこれらのオプションを好みに応じて自由に注文できます。

高くなることもある

しかし、場合によっては、「それをすると原価が上がってしまう」というケースもあります。

例えば、「スープ多め」などです。

ラーメンはスープ命ですから、ダシなどにもこだわり、長時間煮込んだりするので意外に原価がかかっています。

そのため、お客さんに頼まれたからといって、スープは気軽に増やせるものではないんですね。

まぁ、気前の良いお店は別として、一般には「スープ多め」は有料の別オプションだったりします。

有料の場合、「スープ多めはプラス50円」といった文言がメニューにも書いてあるでしょう。

客はそれを承知した上で「スープ多めでお願いします」とオーダーするわけです。

勝手なオプションを付ける客

問題は、

客が、メニューにない特別なオーダーを「勝手に」考えて注文する

というケースです。

例えば、人気テレビ番組の『ゆるせない話』でも紹介された、「パスタの大盛り」のケースを考えてみましょう。

ある芸人さんが、パスタのお店でメニューに載っていない「パスタの大盛り」を注文しました。

しかし、このお店は「大盛りはできません」と回答、これを聞いた芸人さんは「ただ大盛りにするだけなのに、なぜできないのか!?」と激怒した…

というエピソードです。

客が考えるほど簡単ではない

客にしてみれば、

・麺の量を増やすだけじゃないか
・追加料金を払うと言ってるわけだし

このような言い分です。

たしかに料金を追加して麺を増やしてほしいというのは、特段理不尽な申し出でもないように思えますよね。事実大盛りをやってるお店もたくさんありますから。

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しかし、店側にも都合や事情があるうえ、そもそもメニューにないのだから断っても何ら問題ないわけです。

事実、麺を増やせば具とのバランスも崩れ、味付けもまた変える必要が生じます。それはお店の望むところではありません。だから断る。

つまり、客にしてみれば簡単に思えることでも、メニューにない注文を何でも受けるわけにはいかないという店側の対応も当然と言えば当然なわけです。

客は怒れない?

では、こうした「特別オーダー」を店が断った場合、客はお店に対して文句を言えるのでしょうか。

法律的に言えば…

これは、「お店側が正しい」と言えます。

つまり客は、特別メニューをお店に断られたからといって、店側に文句を言う権利はないんです。

契約自由の原則

法律用語では、こういう考え方を「契約自由の原則」といいます。

つまり、飲食店における店と客とのやりとりは「契約」であり、「契約の内容は、あくまでも当事者同士の自由ですよ」という意味です。

先ほどの「パスタ大盛り」の例で言えば、「大盛りはしない」というルールを設定するのは「お店側の自由」です。

そのため、大盛りを断られた客は、お店に対して文句を言うことはできません。

「大盛りOKのお店に行ってください」と言われて終わりです。

「ピクルス抜き」ならOK?

こうした例は、それこそ枚挙にいとまがありません。

例えば、ハンバーガー屋さんなどでも、「ケチャップ抜き・ピクルス抜き」などのオーダーをする人がいますよね。

これらは、お店が認めているオプションに関してはOKです。

でも、例えば…

ハンバーガーのケチャップの代わりにサウザンソースを入れてください

なんていうのは、基本「NG」です。

このオーダーの場合、ハンバーガー自体の原価も変わりますから、オーダーを受けるかどうかは「お店次第」ってことになります。

無茶な注文をする客

かつて、ネットの質問サイトで…

喫茶店でホットコーヒーを出されたが、その直後に電話が入り、なかなかコーヒーが飲めずに冷めてしまった。

お店に「冷めたコーヒーを温め直してほしい」と言ったら断られた。

という事例が出ていました。

これも、賛否両論あるでしょうが、「冷めたコーヒーを温めるかどうかは店側の自由」ってことになります。

そもそも、お店はちゃんと温かいコーヒーを出しているのですから、冷めてしまったのは客側の問題です。

つまり客は、冷めたコーヒーを飲むか、あるいは飲まないか、の選択肢しかなく、お店に対して「温め直しなさい」と強制はできません。

どうしても温かいコーヒーが飲みたいのなら、もう一杯注文すればいいし、それも嫌、冷めたコーヒーも嫌なら、帰る以外手立てはないんですね。

まとめ

近年は、「モンスタークレイマー」なんていう言葉もあり、何でもかんでもお店に文句を言うような人が増えています。

しかし、法律的な観点から言えば、お店は「無理な注文を断る権利」があります。

お店に「特別な注文」をしようと思ったら、よくよく考えてからオーダーした方がよさそうです。

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