既読無視の意味とは?LINEスタンプって何?LINE世代の複雑な心理
「既読無視(きどくむし)」という言葉を聞いたことはありますか?
既読無視とは、LINEが主な通信のツールとなっている若者を中心に使用されている言葉です。
LINEについてのこうした専門用語を、正しく理解していないと、若者との間で、ふとした誤解を生むことがあります。
そこで今回は、LINEをしたことがない人にも分かるよう、「既読無視」や「LINEスタンプ」という言葉の意味や、若者の通信に対する複雑な考え方について、ご紹介していきます。
「既読」って何?
まず基礎知識として、LINEで交わされるメッセージには、「既読」というステイタスがあります。
これは、「あなたが送ったメッセージを、相手はもう読みましたよ」というサインなのですが、
若い人たちの間では、この「既読」のマークがついているかどうか、というのが、かなり重要な意味を持っています。
そこで次に、若者の「既読」にまつわる、4つの心理の流れについてご紹介していきます。
1:既読無視に対し不安を抱く
既読マークがついた、これはつまり、「自分のメッセージを相手はもう読んだ」という意味です。
しかし、既読がついたにもかかわらず、相手から何の返答もない、という状態のことを「既読無視」と言います。
そして、現代の若者の多くは、この「既読無視」に対して潜在的に大きな不安を抱いています。
「なぜ、何の返答もしてくれないのだろうか…?」
「もしかして、自分からのメッセージは、迷惑だったのだろうか」
…等々、被害妄想にも似たこうした感覚が、若者の脳内で沸き起こってしまうんですね。
そのため、もしもあなたが新しくLINEを始めて、若い人とメッセージの交換をする際は、この「既読無視」をしないよう、気をつけておいたほうがいいということになります。
2:既読無視は非難される
前項で、「相手の既読無視に対して不安を抱く」というお話をしましたが、この不安は、裏を返すと「既読無視をした相手を非難する」という心理に結びつきます。
「どうして既読無視するんですか?」
「なぜ、何の返答もしなんですか?」
というわけです。
若者たちにとって、「既読無視は非難の対象になる」ということを覚えておきましょう。
3:既読後は速やかに返信しなければならない
上記でご紹介したとおり、「既読無視」は若者が最も恐れ、また、最も非難されうる行為の1つです。
そのため、相手からのメッセージを読んだ後は、速かに何かしらの反応をしなくてはなりません。
もちろん、「メッセージをすぐに入力するのには慣れていない」ということもあるでしょう。
そういう時は、「了解」「分かりました」「いいですね」「それでいきましょう」など、何でもいいので、とりあえず何かしらの反応を一旦返しておきましょう。
こうしておけば、相手を安心させることができますので、続きの文章はその後でゆっくり書くことも可能です。
LINEスタンプは、迅速な返信のためにある?
また、LINEスタンプは、こういう迅速な返信が必要なときに、その最大の効力を発揮します。
「分かりました」という意味のスタンプさえ送っておけば、迅速な返信もできて、なおかつ会話を一段落することができるからです。
4:既読マークがなかなかつかないのは自然なこと
「既読のあと、長時間放置してはいけない」という若者の間のルールは、同時に、次のような心理を引き起こします。
それは…
「返信する余裕がない間は、開封しないし、読まない」という心理です。
例えば、あなたが後輩にLINEでメッセージを送ったとき、その後輩はアルバイトの休憩中だったとします。
このとき、後輩は、次のように考えます。
「今開封しても、もうすぐ仕事が再開するから、すぐに返事ができない。既読無視になってしまう。それなら、バイトが終わってから開封しよう」と。
そして後輩は、バイトが終わってから、おもむろにメッセージを読み、返信するんです。
これはおそらく、1970年代以前生まれの人にとっては、最も理解しがたい心理ではないでしょうか。
「バイト中ってことぐらいわかってるんだから、既読放置されたって、別になんとも思わないけど…」って、思いますよね。
でも、たとえあなたが「既読無視でも全く問題ない」と考えていたとしても、後輩はそうは考えません。
「既読無視は、出来る限り避けたい」と考えている後輩にとっては、「バイトが終わって、ちゃんと返信ができる状態になるまでは、メッセージを開封しない」というわけなんです。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、「既読無視」という言葉に代表される、若者のLINEに関する心理として、
1.
既読無視に対し不安を抱く
2.
双方がそのように考えているため、既読無視は非難される
3.
既読無視が、半ばルール違反と化しているため、既読後は速やかに返信する。
スタンプは、そのためのツールという側面もある。
4.
自分が既読無視と言われるのを恐れるため、なかなかメッセージを開封しない。
以上のポイントについて、ご紹介しました。
「なんて面倒くさいんだ!」と考えたあなたは、おそらく1970年代以前に生まれた人です。ハッキリ言って、本当に面倒くさすぎますよね。
先日ご紹介した【 電話野郎 】という言葉にも、如実に現れているとおり、この年代を境に、通信手段というものに対する考え方には、大きな隔たりがあります。
こうした世代間の考え方の違いをよく認識して、若い人たちとも、円滑にコミュニケーションを図っていきましょう!
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