派遣寮は家賃が高い!?寮に入ってから後悔しない為の3つの要点
「派遣寮付きのお仕事」と聞いて、「寮があるんだったら、貯金ができるかも…」なんて、甘い期待を抱いていませんか?
でも実は…
派遣寮には、設備やお金の面で、様々な問題があるケースが多いんです。
こうした派遣寮のデメリットをよく知らずに寮に入ってしまい、あとで後悔した…、というのを、あなたも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
今回は、派遣会社がなかなか教えてくれない、「派遣寮」の3つのデメリットについてご紹介していきます。
派遣寮の3つのデメリット
先日の【 派遣寮の仕組み 】の記事でご紹介したとおり、派遣寮というのは、早い話、ただのアパートです。
派遣会社は、単に斡旋しているに過ぎない、というケースがほとんどなんです。
ですので、「メリットとデメリット」というよりも…、「そもそもメリットはあまりない」と認識しておいたほうが賢明です。
このことを踏まえた上で、派遣寮のデメリットを見てみましょう。
1:長くいると損をする
まず、派遣会社によっては、「寮の敷金礼金不要」を謳い文句にしているところがあります。
こう聞くと、「派遣寮のほうが、アパートよりも得なんじゃないの?」と、つい考えてしまいますよね。
でも実は、派遣寮は長くいればいるほど損をします。
このことを理解するには、派遣寮の家賃のシステムを知っておく必要があります。
なぜ敷金礼金が不要なのか
派遣寮で敷金礼金が不要になっている場合、その敷金礼金の分が、月々の家賃に上乗せされている可能性があります。
例えば、派遣寮で斡旋されるアパートの本来の家賃が5万円だとします。
「本来の」というのは、派遣のお仕事には関係なく、普通に入居した場合、という意味です。
そして、この5万円のアパートに、派遣会社から紹介されて入居する場合、5万円にプラス、敷金礼金の分が上乗せされて、6万5千円ぐらいになっている可能性がある、ということです。
ですので、派遣会社からアパートを斡旋されたら、「通常の入居なら家賃はいくらか」ということをネットなどで調べてみましょう。
ひょっとしたら、驚くほどの金額が、派遣寮に上乗せされているかも…
長くお仕事をしたいなら、アパートは自分で探したほうがいい
そのため、「お仕事は1年ぐらいで辞める」ということが決まっているなら、「敷金礼金不要の派遣寮」に住むのは、十分有利な選択肢です。
しかし反対に、長くお仕事を続けた場合は、上乗せされたままの家賃を払い続けることになります。
つまり、長く住む予定があるなら、派遣寮ではなく自分でアパートを借りたほうが、トータルで見て得をする、ということです。
これが、派遣寮の最大のデメリットです。
2:部屋のグレードが他よりも低いことがある
派遣寮は、派遣会社によって本当にピンキリです。
場合によっては、壁が黒ずんでいたり、床が軋んだり、電気系統に問題があったり、…と、かなりグレードが低い部屋を斡旋されるケースもあります。
こんな部屋をあてがわれたら、「バカにしてんのか!?」って言いたくもなりますよね。
また、前述のとおり、派遣寮として紹介されてしまうと、相場よりも家賃が高くなってしまいがちです。
「グレードが低いのに家賃だけ高い」…そんなの、理不尽だと思いませんか?
基本的に派遣寮というのは、「派遣社員の足元を見る」という発想で成り立っていますから、「多少粗悪なアパートでも、我慢しなさい!」という態度の派遣会社もあるわけです。
時間があれば、自分で探したほうがいい
基本的に、派遣寮として入居した場合は、「転居」が認められないことが多く、そうなると、契約の間、ずっとその部屋で我慢し続けなければならない、ということになります。
これって、かなりのストレスです。
やはり、派遣寮の入居をすぐに決めてしまうのではなく、派遣先周辺の住宅事情をあらかじめ調べておくことをおすすめします。
地方の工場であれば、周辺のエリアは住居のニーズが高いので、アパートは豊富にあります。
「自分で探すのは大変ですよ」という、派遣会社の口車には乗せられないようにしましょう。
また今の時代、スマホで住居を探すことも可能ですから、1日かけてネットで探していれば、工場周辺のアパートは必ず見つかります。
そして、実際にアパートを訪れて、入居を決めてから、その上で派遣会社にはお仕事だけを斡旋してもらうようにしましょう。
契約終了と同時に住居を失う
派遣寮は、いわゆる「派遣切り」に遭ったとき、その最大のリスクが生じます。
「派遣切り」とは、派遣先の都合で退職させられることで、つまり、派遣切りによって契約が終了すると同時に住居を失う、ということです。
2008年のリーマンショックの際、派遣切りによって住居を失った人たちが、全国的な社会問題となりました。
どれほど長期でお仕事をして寮の部屋に愛着があったとしても、契約が終了したと同時に派遣寮から追い出されてしまうなんて、本当にひどい話ですよね。
転居が可能かどうかを確認しておく
そのため、こうした「派遣切り」のリスクを予め想定しておく必要があります。
派遣寮付きのお仕事をする際は、「途中で引っ越しは可能かどうか」ということを確認しておくようにしましょう。
派遣寮に住みながら貯金をし、他の手頃なアパートを探しておいて自分で引っ越しをすれば、派遣切りのリスクは最小限に抑えることができます。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、派遣会社が斡旋する派遣寮の3つの大きなデメリットについて、ご紹介してきました。
1.
免除された敷金礼金の分が、月々の家賃に上乗せされていることが多く、長く住んでいると損をする。
2.
通常のレベルよりも低いグレードの部屋を斡旋される可能性があり、転居が認められない場合は大きなストレスになる。
3.
退職になった場合、派遣寮に住む権利も同時に失う。
以上の3点です。
これなら、自分でアパートを探して入居したほうがいいと思いませんか?
派遣寮が、「派遣社員のための福利厚生である」という口上は、派遣会社の偽りの優しさに過ぎません。
そもそも派遣会社は、「派遣社員から搾取する」という考え方で成り立っていますから、「良いサービスは期待できない」と考えておいたほうが、賢明ですよ!
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