派遣の寮とアパートの違い~敷金礼金が不要って本当?家賃は安い?
派遣のお仕事を探すにあたり、「寮あり/住居あり」の条件で仕事を選ぼうとしていませんか?
こうした住居は別名「派遣寮」と呼ばれていて、特に地方都市の工場勤務などでよく見られる形態です。
しかし、実はこの派遣寮って、金銭面で考えるとかなりリスクが高い、ということをご存知でしたか?
今回は、派遣のお仕事を選ぶ際に知っておきたい、「金銭面における派遣寮の3つのリスク」について、ご紹介していきます。
1:要はただのアパート
「住居付きのお仕事」と聞いて、社員寮や社内の独身寮のようなものを想像していませんか?
そういうケースもあるにはありますが、派遣寮と一般に呼ばれているものは、実はそのほとんどが…
ただのアパートなんです。
この事実に、初めての人はかなり驚きます。
「えっ、社員寮だと思っていたのに…」
つまり、派遣寮というのは、社員寮のようなものとは根本的に違い、「派遣会社がアパートを斡旋(あっせん)するだけ」ということを、知っておかなければなりません。
派遣寮って、どういう仕組みなの?
派遣寮には様々な形態がありますが、最も多く見られるのは、次のようなシステムです。
・派遣会社が、あるアパートと長期で契約を結ぶ。
↓
・派遣社員が、住居付きの仕事を希望する。
↓
・派遣会社はそのアパートへの入居を斡旋する。家賃はもちろん派遣社員持ち。
たったこれだけなんです。
これによって、派遣会社は、「寮付きのお仕事です!」という宣伝ができますし、アパートにとっても、「定期的に住人を紹介してくれる」ということで、双方にとってメリットがあるわけです。
敷金・礼金は?
派遣寮というのは、基本的には、「派遣会社による囲い込み制度」です。
そのため、敷金礼金などは優遇されていることが多く、「即日入居可・敷金礼金不要」という謳い文句で求人広告を出すことができるわけです。
ただしこれも、ピンキリです。
敷金礼金を、派遣会社が完全に負担してくれるケースもあれば、すべて自己負担、というケースもあります。
そのため、派遣会社から寮付きの仕事を紹介されたときは、「敷金礼金が不要かどうか」は必ず確認するようにしましょう。
もしも、「敷金礼金は自己負担」となっていたら、それこそただのアパートですから、そんな寮を紹介してもらう必要はありません。
自分で探して、契約したほうが賢明です。
2:格安で借りられるわけではない
また、勘違いをしている派遣社員の人が多いのですが、派遣寮というのはただのアパートですから、特に家賃が格安、というわけではありません。
その周辺の相場の家賃か、あるいは、相場よりも高い家賃を毎月支払わなければなりません。
家賃が相場よりも高い場合は、「不要だった敷金礼金を、家賃に上乗せしている」という可能性もあります。
自分でアパートを探したほうが安いことも
そのため、寮付きのお仕事を選ぶ際は、勤務地周辺の家賃の相場をきちんと調べておくようにしましょう。
派遣寮よりも条件が良いアパートは、探せばいくらでもあります。
そして、もしも、自分で探したアパートの方が派遣会社が斡旋しているアパートよりも良かった場合は…
「仕事だけの契約にしておいて、寮は希望しない」という選択肢も必要です。
3:家賃は給料から天引き
派遣寮というのは、前述のとおり、派遣会社が長期で契約しているだけの「ただのアパート」です。
そのため、派遣寮でのあなたの家賃は、派遣会社が先に立て替えています。
そのため派遣会社は、あなたに給料を払う際、この家賃を先に天引きしてから渡します。
家賃を滞納できない、というリスク
通常のアパートであれば、急にお金が必要になったときなどには、大家さんに頼み込んで、家賃の滞納を認めてもらうことも十分可能です。
でも、派遣寮に関しては、基本は「労働者の囲い込み」ですから、家賃などは全て給料から天引きされているため、滞納することができません。
そのため、急な事故などで、「家賃分しか仕事ができなかった」というような月があった場合…
「生活費はゼロ」ということになってしまいます。
派遣寮付きのお仕事を選ぶ際は、家賃天引きを想定した上で、「普通に働いて、どれぐらい生活費が残るのか」ということを、よく吟味してから選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、「派遣寮」付きのお仕事をするデメリットとして、
1.
「寮」いう名前で呼ばれているが、要はただのアパートである。
2.
格安で借りられるわけではない。相場より高いことも多い。
3.
収入が少ない月でも家賃だけは確実に天引きされるため、仕事が少ない月は生活費が残らない。
以上3つのポイントについて、ご紹介してきました。
これらのリスクを回避する方法としては、
●事前に下見をしておく。
●滞在中に別の住居を自分で探しておく。
●契約中に引っ越しは可能かどうか、また、その時のペナルティーなどを派遣会社の担当者によく聞いておく。
…などがあります。
ぜひ、参考にしてみてくださいね!
Your Message