インスタ映えスポットの意味とは?理解しがたい意外な使い方
2017年の流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれ、多くの人に「インスタ映え」という言葉が知られるようになりました。
でも、「使い方が日々変わっていく」のが流行語というもの。
そのため現在、「インスタ映え」という言葉は、昭和生まれの人にとってはなかなか理解しがたい「意外な使われ方」も見受けられます。
そこで今回は、新たに流行している「インスタ映え」の新しい使い方についてご紹介していきます。
「インスタ映え」とは?
まず初めに、インスタ映えの意味について簡単におさらいしておきましょう。
「インスタ映え」とは、一言で言えば「きれいな写真」を意味する、ただそれだけの言葉です。
「インスタグラムの自分のページが映える(きれいに見える)」
そんなきれいな写真全般を「インスタ映え」または「インスタ映えする写真」と呼ぶようになったのが「インスタ映え」のそもそもの由来です。
本来は「写真を撮る側」が使う
前提として、「インスタ映え」という言葉、これは「写真を撮る側」が使う言葉ですよね。
例えば…
見栄えの良いきれいなお菓子を買ってきて写真に撮り、「インスタ映え」と言って投稿する…
これが、従来の使い方です。
撮られる側が言うようになった
しかし、流行語大賞となった2017年を境に、この言葉は…
・写真を「撮る側」だけでなく
・「撮られる側」が自ら言うようになった
という、不思議な現象が起こっています。
例えば、次のようなケースです。
あるレストランで、とても見栄えの良いメニューがあったとします。
これまでは、レストランの「客」が、その料理、または料理の写真を指して、「インスタ映え」と言っていました。
しかし最近は、なんとレストラン側が店のメニューを紹介する際に、自ら…
「インスタ映えの限定メニュー」
なんていうキャッチコピーを使うようになったんです。
違和感のある「インスタ映え」の用法
この用法、若者は自然に使っているのかもしれませんが、昭和生まれの人にとってはかなり「違和感」がありますよね。
「料理の写真を撮影するかどうか」は、あくまでも客の側の都合であり勝手です。
客がたまたまインスタを使っていて、「自分のページに投稿したいから」という理由で「インスタ映え」用に料理の写真を撮る…
これが、本来あるべき(?)使い方ですよね。
それなのに、「インスタ映えの限定メニュー」なんて言われると、立場が完全に逆になっています。
これはつまり、料理を作った側からの…
毎日、インスタ映えを狙っているんでしょう?
うちの料理は、インスタ映えするようにちゃんと綺麗に作ってますよ!
というメッセージに他なりません。
昭和生まれの人にとっては、「えっ、そんなの、余計なお世話だよ」って思いますよね(笑)
でも、こういった、いわば「押し付け」的なインスタ映えの用法が、最近つとに増えているんです。
「インスタ映えスポット」とは?
今回、記事のタイトルに掲げている「インスタ映えスポット」は…
いわばこうした「押し付け」的な使い方の最たるものです。
とある県の観光協会では、観光用の案内地図に、「インスタ映えスポット」という言葉を「自ら」入れています。
これはつまり、「ここに来て写真を撮れば、インスタ映えしますよ」というメッセージに他なりません。
こうしてみると、レストランにしても観光地にしても、その他企業などにしても…
「客がインスタ映え狙いの写真を撮る」のを予め想定してマーケティングを行っている。
こういうことが言えるでしょう。
使い方は?
上記でご紹介した、
・インスタ映えの限定メニュー
・県内のインスタ映えスポット
などのほかにも、様々な使われ方がされています。
例えば、化粧品の宣伝では、「インスタ映えするメイク」
とある「ぬいぐるみ」の宣伝では、色違いのラインナップで…
「友達と色違いで持てば、インスタ映えも狙えちゃいます」
なんていうキャッチコピーで宣伝を行っています。
また広島の野球場では、別名「インスタ映え席」という観覧席を増設した… なんていうニュースが流れました。
こうしてみると「インスタ映え」という言葉…
たとえ使い方が微妙でも、かなり根深く浸透しているんだな…って納得せざるを得ませんね。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、「インスタ映え」という言葉の「新しい意外な使い方」についてご紹介してきました。
全世界でSNSがここまで普及してくると、企業の側も、意図して「インスタ映えを狙ってもらう」というマーケティングは避けて通れなくなっているようです。
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