土用の丑の日に鰻を食べるのはなぜ?土用とは?丑の日とは?

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土用の丑の日には鰻

夏バテには鰻!ですよね?

万葉集の中でも、「大伴家持」が下記のように歌っています。

「石麻呂に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻とり食せ」

ちょっと読みにくいですね。

石麻呂(いしまろ)に 吾れもの申す 夏痩せに
よしといふものぞ 鰻(むなぎ)とり食(め)せ

という風にふり仮名をふるとちょっとは読みやすいでしょうか?

直訳すると大伴家持は、石麻呂という老人(有力者)が、あまりにも痩せているので「夏場には鰻でもとって食え」と勧めているんです。

1000年も前から、夏バテには鰻と言われていたようで、暑い時期に鰻を食べるというのは生活の知恵としてたぶん自然に定着していたのでしょう。

ではなぜ「土用の丑」なのか?

そもそも「土用」って何なんだ?
「丑」っていったい何だろう?

それらを紐解いていきましょう。

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土用の丑の「土用」とは?

土用の丑の日に鰻を食べる風習や由来を考える前に、「土用」や「丑」を知る必要がありますね。
ここではまず「土用」を考えていきます。

子供の頃は夏の土曜日かと思っていました(笑)
でもよく見ると字が違いますね。

「土曜」と「土用」

ここで説明するのは当然「土用」の方です。

土用とは、五行に由来する暦の雑節なんですが、「五行」と「雑節」が分からないことには意味不明です。

先に雑節(ざっせつ)を解説すると・・・

雑節とは、二十四節気・五節句などの暦日のほかに、季節の移り変りをより適確に感じられるように設けられた特別な暦日で、主に下記の九つを指します。

・節分
・彼岸
・社日
・八十八夜
・入梅
・半夏生
・土用
・二百十日
・二百二十日

聞き慣れない言葉も多い反面、半分くらいは知っている言葉もあるでしょう。

次に五行ですが、五行思想、または五行説ともいい、万物は「木・火・土・金・水」の5種類の元素からなるという古代中国に端を発する自然哲学の思想です。
そしてこの五行では、「春に木気」「夏に火気」「秋に金気」「冬に水気」を割り当てます。
残った「土気」は季節の変わり目に割り当てられ、これを「土旺用事」と呼ぶのですが、略して「土用」となりました。

分かりにくいので簡単にすると、「木・火・土・金・水」を四季に当てはめて下記のようになるのですが、四季であり五季ではないので一つ余り、それが「土」。

木 → 春
火 → 夏
金 → 秋
水 → 冬
土 → ?

土の性質は、全ての季節に均等に存在するだろう… とこじつけて、各季節の最後の18~19日を「土用」としたんですね。
これにより1年の日数が均等に五行に割り振られたことになります。

ちょっと分かるような分からないような稚拙な説明ですが、元々の考え方もかなりアバウトなのでこんな感じにならざるを得ません。
つまり、春の終わり頃にも土用があり、夏の終わり頃にも土用があり、秋の終わり頃にも土用があり、冬の終わり頃にも土用があるということです。

今は土用といえば「夏」のイメージですが、各季節に土用はあるわけです。

ちなみにこの季節ですが「四立(立夏・立秋・立冬・立春)」であり、その直前約18日間が土用です。
実際の四季とはちょっと違いますので、土用の丑の日の頃が、夏の終わり頃といわれてもあまりピンときませんね?
まぁ、暦の立秋の前ですから、実際は夏の暑さは真っ盛りです。

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土用の丑の「丑」とは?

お察しの通り、丑の日の「丑」は、干支の十二支の「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の丑です。

各土用の中で丑の日にあたる日が「土用丑の日」というわけです。

一般に、夏の土用の最初の丑の日に鰻を食します。
もちろん二回目の丑の日に鰻を食べてもいいのですが、二回目は盛り上げるに欠けるようです。

なので、「土用の丑の日」といえば、夏土用の最初の丑の日を指すと思っていいでしょう。

ちなみにこの先数年の夏土用の丑の日を記しておきましょう。

丑の日 二の丑
2015年 7月24日 8月5日
2016年 7月30日
2017年 7月25日 8月6日
2018年 7月20日 8月1日
2019年 7月27日
2020年 7月21日 8月2日

土用の丑の日に鰻を食べるのはなぜ?

夏の土用の時期といえば暑さが大変厳しい時期です。
特に近年の夏は酷暑ともいえる猛烈な暑さで、夏バテする人も少なくありません。

そこで、昔から暑い夏の時期には「精の付くもの」を食べる習慣がありました。
冒頭に記した万葉集からも昔から夏には鰻を食べていたことがうかがい知れます。

他にも土用蜆(しじみ)、土用餅、土用卵などの言葉が今も残っていますが、どれも精が付くとさているものです。

今のように夏土用に鰻を食べる習慣が一般化したきっかけは、江戸時代末期に、学者として有名な平賀源内が、鰻屋さんから「夏場に鰻が売れなくて困った…」と相談されて、知恵を授けたのがきっかけとされています。

では源内は鰻屋にどんな知恵を授けたのでしょう…

それは、「本日、土用丑の日」と書いた張り紙を店頭に張り出しなさいというものでした。

鰻屋は半信半疑ながら店頭にそのように書いた紙を張り出したところ、大繁盛したそうです。
丑と鰻の「う」がいっしょだからでしょうか?

イマイチ説得力に欠ける逸話だと思うのですが、それをきっかけに夏の土用の丑の日には鰻を食べよう!となって、それがひろまり現在に至るようです。

という説が、まことしやかに伝わっていますが、どうもこの説は眉唾です。

というのも、冒頭に記した万葉集の話、遥か昔の平安時代から鰻は夏場に食されていて、ずっと後の江戸時代にしても、源内が生まれるずっと前からこの風習はあったようです。
でもまぁ、面白い逸話ですから、根掘り葉掘りあらさがしをせずに、平賀源内説でもいいようには思っています。

でも、どちらかというと丑の日と鰻の関係は、丑の日の「う」からこの日に「うの付くもの」を食べると病気にならないと言う迷信が鰻と合致した説に軍配が上がる気もしますし、他にも諸説ありますので、また折を見て記してみましょう。

まとめ

鰻の話を書いていたら、無性に鰻が食べたくなりました(笑)

しかし最近は鰻も本当に高くなって、買うには勇気が要る金額になりましたね。
グラム単価からすると、松阪牛より全然高かったりします。
庶民には高根の花といった印象。
特に土用の丑の日には高騰するので、夏バテ解消よりも、金欠解消を願いたくなります。
鰻好きには暮しにくい世の中になりました…。

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