ミミズの生態について。犬はミミズが好き？ミミズの薬効について

暑い時期によく道で干からびているミミズを目にしますが、ミミズはいったいどこに行こうとしていたのでしょう？

最近はそのミミズの姿を見ることも少なくなってきましたが、ミミズの生態について調べてみることにしましょう。

また、犬を飼っている人は分かるかもしれませんが、なんだかワンちゃんはミミズが好きなようです（汗）

・本当に好きなのか？
・ミミズを見るとどうしてテンションが上がるのか？

などなど、犬とミミズの関係についても調べてみることにしましょう。

ミミズの生態について

ミミズはご存知のように、目も手足もなくヒモ状の動物で「環形動物門貧毛綱」に属します。

手も足も無いミミズがどうして動くことができるのかというと、実はミミズの体には節ごとに短い剛毛が生えていて、その剛毛がスパイクのような役割を果たすことで動くことができるんです。

ミミズがいる土地はよく「土が良い」と言われますが、ミミズは土を食べて、その土に含まれる微生物や小動物を消化吸収して糞をします。
その糞が土壌を形成するのにとても役立つため、ミミズがいる土地は「土が良い」と言われているんですね。

さて、ミミズと言えば夏場などの暑い時にアスファルトの上で干からびてしまっている姿をよく目にしますが、みみずは一体どこに行こうとしていたのでしょう？

その答えは…
ミミズはどこかに行こうとしていた訳ではなく生きるために逃避していたのです。

ミミズには呼吸器がないので、雨が降った後の雨水が溜まった土の中にいると息ができなくなってしまいます。
また、体温調節をすることもできないので、太陽が照りつけて土壌が熱くなってくると地上に這い出してきます。
そして地上に這い出してきたミミズは、苦しみから逃れるために熱いアスファルトの上を必死に逃げている最中に力尽きてしまいます…。

ミミズにとっては、暑い時の雨が降った日の翌日は最悪の日と言えるでしょう。

どうして犬はみみずが好きなのか？

犬を飼ったことがある人は分かると思いますが、散歩中に干からびたミミズを見つけようものなら、これでもかという位に体をミミズに擦り付けます。

ワンちゃんはとてもテンションが上がって楽しそうですが、飼い主側からすれば何故そのようなことをするのか？とテンションは下がる一方です。

どうして干からびたミミズに対してそういった行動をとるのかというと、猫はマタタビの匂いを嗅ぐと陶酔状態になるというのは有名な話しですが、それと同じで、ワンちゃんにとって干からびたミミズの匂いはそれだけ魅力的ということです。

また、そんなミミズを食べてしまうわんちゃんもいるのですが、ミミズを食べてしまっても大丈夫なのか？と心配になりますよね？
ミミズは土の中で微生物を餌として育っているのでタンパク質を豊富に含んでいてとっても美味なんだとか…
ということで食べても問題はないようです。

飼い主側からすれば止めて欲しい愛犬の行動ですが、大好きなことを無理にやめさせるとストレスを与えてしまうので何とも難しい問題です。

ミミズの薬効は？

ミミズには昔から薬効があると言われています。

強い熱冷まし効果があるとされ、古くから民間でも用いられてきました。
また、漢方でも解熱剤として用いられています。

その他どんな効果があるのかというと…

・鎮静
・抗痙攣作用
・風邪の時の頭痛
・赤目
・中風による半身不随
・喘息
・関節の痛み
・歯の出血

などです。

また、血圧の降下や動脈硬化、脳卒中の後遺症にも効果があると言われています。

このような効果があると言われても、生のミミズを食べるというのは抵抗がありますよね？
と言うか、考えられないし、絶対に無理。
実際には、ミミズを乾燥させたものや抽出したエキスを使用したものを服用するので、そのまま摂取することはないのだとか。

でも、中国やニュージーランドなどでは食用のミミズを貴重なタンパク源として食べる一方、良薬として古くから用いられています。
国が違えば色々ですね。

見た目は少し気持ち悪いミミズですが、色んなところで重宝されている大切な資源のようです。

まとめ

最近は街中では土が減ったせいか、ミミズもめっきり見なくなりましたね。
昔は大きな石をどかしたり、スコップで土を掘ると、大きなミミズがわんさといたものですが、今はたまに道路で干からびたミミズを見かける程度です。
その道路で干からびているミミズですが、生きるために必死だったことが分かって少し切なくなりました…。

ちなみにミミズの名前の由来ですが、目が見えないことから「目見えず」がメメズになり、転じてミミズになったのだそうです。

ミミズは単なる気持ちが悪い生き物ではなく、良薬としても大変重宝されていることが分かりました。