お寿司は手と箸とどちらで食べるのが旨い?マナー的にはどうよ?
暖簾をくぐって扉を開けると、清々しいお酢の香りに迎えられてカウンター席へ。
寿司屋というのはそこらの居酒屋と違って、なにかこう居住まいを正して職人と対峙するみたいな雰囲気がありませんか?
元々は江戸時代の立ち食いのファーストフードだったはずが、現代では「回ってるところ」は別として、寿司イコール高級なイメージ。
たしかにお値段が張るお店も多くて、立派な店構えの知らない寿司屋にはおっかなくて入れません(笑)
というわけで、分相応ないつもの寿司屋で一杯やるわけですが、時に他の客のマナーが気になることも少なからずあります。
とりわけ気になるのが、箸で食って落とす奴、醤油の付け方、寿司以外の料理の口への運び方などですが、女性の○○もかなり気になります。
今日はそのあたりのことを話の「ネタ」にしてみましょう。
お寿司は手で食べるか、箸で食べるか、正解は?
お寿司の食べ方に関するうんちくは数多(あまた)ありますね。
ネタはどんな順番で注文するのがイキだとか、お寿司は手で食べる?箸で食べる?とか…
まぁ、色々あるにせよ、楽しく・美味しく、且つできれば「美しく」食べたいものです。
でも実際問題として、多くの人が一番悩むのは、手で食べるべきか・箸で食べるべきかというところでしょう。
つまみを食べるときは当然箸で食べるわけですが、続いてお寿司になった際、「さて、どうしたものか…」と悩むのも無理からぬところ。
なにせ、お寿司というと、上品で且つイキなものというイメージありますから、そうすると、箸を使った方が品が良い気もするし、手で食べた方がイキな気もする… というわけです。
でも結論から言うと、どっちでもいいんです。
箸で上手に食べられるんならそれでいいし、握り寿司はもともと手で食べるものだったので、手を使ってもマナー違反になることはありません。
事実、寿司屋では大きなおしぼりを出してくれることが多く、またそれを途中で替えてくれたりもします。
それは「どうぞ手で召し上がって、汚れたらこれで手を拭いてください」という意味なんです。
確かに、握り寿司は箸では扱いにくい代物かもしれませんね。シャリの握り加減は固からず柔らかすぎず絶妙な塩梅。
これを箸でギュッとつかむと、シャリが崩れたり割れたりすることもあります。
かといってソフトにつかみすぎて途中で落としたりしたらかっこ悪いし、醤油をつけるという「難しい?」作業もありますからね。
その点、手でそっとつまんで口に入れれば、そういった心配は無用です。
とは言え、箸を使っても一向に差し支えないわけで、要は自分の食べやすい方を選べばいいのです。
ただし、ガリの手づかみはいただけませんので、ガリについては箸を使って食べるべきでしょう。
醤油の付け方
お寿司は基本的に醤油をつけていただきます。
甘ダレが付いた一部のネタについてはつけなくてもいいでしょうが、ほとんどのネタはやはり醤油をつけた方が美味しくいただけます。
中にはそのまま食べて「通ぶる」変わった人もいますが、そういう人でもきっと醤油をつけたほうが美味しいと感じるはずです。
さて、うんちくではなく、醤油はネタにつけましょう。
持った際のお寿司の方向を考えると、ネタが上でシャリが下。
そうするとシャリ側に醤油をつける方が楽ですが、シャリは醤油を吸いすぎるのと、やはりネタに醤油をつけた方が断然旨いです。
そのためには持った(あるいは箸で挟んだ)お寿司をひっくり返す必要がありますよね。
ただ、ネタに醤油をつけるといってもビッチャビチャにつける必要はなく、端っこにさらっとつけば十分なので、思いっきりひっくり返す必要もないでしょう。
持ったお寿司を傾けてヒュッとひっくり返して、適度につける、やってみるとこうやって書くほど難しいことではありません(笑)
ただ、お箸を使った場合、慣れないと時にちょっとてこずるかもしれません。
なので、やっぱりお寿司は手で食べるほうが楽ではあります。
箸で食べる人に、時々、ネタをシャリからはがして、それを刺身のように醤油につけてシャリに戻す人がいます。
食べやすさという観点では確かに一理ありますが、これはマナー的にNGです。
ネタとシャリが一体となって握りずしです。これを解体したのでは職人に対しても失礼というもの。
食べ方は自由だとはいえ、みっともないのでやめましょう。
また、もうひとつ、軍艦に醤油をつけるのが悩むところですが、これにも諸説ありますね。
ガリを醤油につけてそれを刷毛のようにネタにつけるとか、醤油差しから直接垂らすとか、キュウリが載ってたらそれを刷毛が代わりにとか…。
ガリを刷毛代わりに醤油をつけるのは、醤油がガリ味(酢味)になるのでNGです。
また、醤油差しから直接垂らすのはあまり品がよろしくないのでこれもNGです。
ただし「回るところ」で直接かけられるポンプ式の醤油差しならいいのかも…。
まぁ、回るところの場合、品とかそういうのとはちょっと違うし、そもそも寿司屋かどうかも微妙ですが…。
それと、キュウリを刷毛代わりにするというのは、軍艦には必ずキュウリが載っていると思い込んでいる人の発想です。寿司屋は回っているところばかりではありません。
では、どうすれば・・・?
軍艦を持って(お箸なら挟んで)、少し倒して、サイドの海苔にちょっと醤油をつけていただきましょう。
これが正解です。
手を受け皿のようにして食べることの是非
さて、お寿司だけの話というわけではありませんが、料理を器から取り上げ口に運ぶ際、お箸の下に手を添えて口元まで運ぶしぐさをする人がいます。
どちらかというと、女性に多いでしょうか。
一見、おしとやかで上品に見えるこのしぐさですが、実はマナーに反するって知ってましたか?
居酒屋でいっぱいやるならそれも許されますが、寿司屋ではやめておきましょう。
またきちんとした和食の席では許されない行為となります。
寿司屋なんかでもよくいますよ。
彼氏とデートで来た若い女性、上司に連れられてきた女性社員、おっさんと同伴するホステスなどなど。
寿司屋は上品で高級というイメージも手伝い、なぜかこういう仕草をする子がけっこう目につきます。
気持ちはよく分かるんです。
途中でポロリと箸からこぼれ落ちたり、ぽたぽたと汁が垂れたりしたら恥ずかしいですからね。
正しいやり方は「器を手に取り、自分の胸元辺りまで持ち上げて食べる」です。
えっ、そのほうが下品なのでは? と思うかもしれませんが、これが正解です。
ただし、持ち上げていい器は、茶碗、汁椀、小鉢、刺身の醤油の小皿、揚げ物などのつけ汁の器など。
ここから類推するに、お寿司をお箸で食べた場合、小皿を持ち上げるのはOKのようにも感じますね。
また逆に持ち上げてはいけない器は、焼き魚や煮魚・刺身の皿、煮物の大鉢などですが、大鉢など持ち上げようってのが無理なので、小さいもの、つまり自分専用の器で、持っても不自然のないものはOKと覚えておくとよいでしょう。
大皿から取り分ける料理の場合には、手ではなく懐紙や紙ナプキンを代用します。
普段から懐紙を持ち歩いてる人はまずいませんが、ほとんどのお店には紙ナプキンが用意されているので、それを代用すればよいでしょう。
まとめ
お寿司は手で食べても箸で食べてもどちらでもかまわいので、好きな方で召し上がってください。
ただ、冒頭にも書きましたが、お寿司はそもそも江戸時代の立ち食いのファーストフードです。
私個人的には手で食べる方が好きです。醤油もつけやすいですしね。
最後に、冒頭で書いた寿司屋で気になる女性の○○。
それは香水です。
あんなに寿司がまずくなるものはありません。
お寿司屋さんに行くのが予め分かっている場合、香水は控えるのがマナーです。
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