子供にしつけと禁止を教える効果抜群の教育法!割れ窓理論とは
「割れ窓理論」という言葉をご存知でしょうか。
「割れ窓理論」とは、かの有名な「アップル社」の創設者、スティーブ・ジョブズが紹介したことで一躍有名となり…
現在に至るまで、ビジネスや行政など、幅広く導入されています。
でも、実はこの「割れ窓理論」、子供のしつけにも効果抜群なんです。
そこで今回は、
「割れ窓理論」について詳しく見ていくとともに、これを子供のしつけや教育に活用していく方法についてご紹介していきます!
割れ窓理論とは
割れ窓理論とは、元々は社会学の用語で、「割れた窓があると、ほかの犯罪が起きやすくなる」という意味です。
でも、これだけだと、まだ意味がよく分からないですよね。
これを、逆から解釈すると…
…ということになります。
1つの悪事を見逃さない
この「割れ窓理論」が発表された当時、アメリカのニューヨークでは、町の風紀を乱す犯罪が多発していました。
地下鉄の壁面にスプレーで落書きをする、ゴミの不法投棄をする、窓ガラスを割る… などです。
しかし、「落書き禁止」「不法投棄禁止」というような張り紙や看板をいくら設置しても…
現状は、全く良くならなかったんです。
すぐに改善活動を行なう
そこで、ニューヨーク市警は、次のような方針を打ち出します。
「割れた窓は見つけ次第、その場で徹底的に改善して取り締まる」
というものです。
なぜ効果的なのか
もしも、町の窓ガラスが割れたまま放置されていたら…
「他の窓ガラスも割ったってかまわない」
「ここにゴミを捨ててもきっと注意されない」
と、考えるのが「大衆の心理」です。
実際のところ、あなたも、例えば…
「ゴミのポイ捨て」が多いエリアにいると、「ポイ捨てしてもかまわないだろう」って思いがちになりませんか。
つまり、1つのルール違反を放置すると、結果的にそのエリア全体の「モラル」が下がってしまい…
ほかの犯罪も起きやすくなる… ということなんです。
そこで、ニューヨーク市警は、町で割れた窓を見つけ次第、すぐにガラスの修繕を手配する…
壁の落書きがあれば、すぐに落書きを消す…
という風に、いつでもその場で現状復帰に取り組むようにしたんです。
取締りも厳しく
また、警察は、ガラスの修復を行なうだけではなく、再発防止のため厳しく取り締まりました。
こうして、ニューヨークの町から、ガラス割りや落書きなどは日に日に姿を消し…
なんと、これに伴って「犯罪件数」自体も減少していったんです。
理由は、
「ガラスが割れていなければ、他の悪事もやりにくい」からです。
以上が、「割れ窓理論」が実際に応用されたエピソードです。
では、「割れ窓理論」の解説が少々長くなってしまいましたが、ここで「育児」への応用について考えてみましょう。
「割れ窓理論」を家庭で活用しよう
私たちが、この「割れ窓理論」から学ぶべきことは、大きく「2点」あります。
それは…
2.たった1つのルールを徹底的に守らせる
この2点です。
その場で厳しく注意する
例えば、部屋の壁に子供の落書きがあったら…
子供は、「ここに落書きをしても怒られない」って考えますよね。
この状態で、子供に「落書きはダメよ」と注意しても「効果は薄い」んです。
そのため、子供が落書きをした時点で直ぐに消し、なおかつ、その場で厳しく注意する必要があります。
1つのことを徹底的に注意する
そして、「割れ窓理論」のもう1つの重要なポイントは…
「項目を1つに絞る」ということです。
子供に対して、「あれもこれも」と複数を一度に禁止するのではなく…
「1つのルール違反を徹底的に注意する」
ってことになります。
一度に教えると失敗する
つまり、親は子供をしつける時に…
「嘘をつくのはだめよ」
「弟や妹の面倒を見なさい」
「食べる前には手を洗ってね」
…等々、一度に多くの「ルール」を言ってしまいがちですが、子供は一回でこんなにたくさんのことを覚えられません。
それよりも、まずは「一番大事なルール」を1つだけ決めるようにしましょう。
1つを徹底的に教える
例えば「嘘は禁止」というルールであれば…
「絶対に嘘をついてはいけない。嘘をついたらお母さんは絶対に許さない」
ということだけを子供に口酸っぱく伝えておく… ということです。
もしも子供が、ある日、嘘をついてしまったときは、親は全力で叱るようにしなければいけません。
そして、「嘘は禁止」のルールを完全に身につけた子は…
その後、他のルールも自然と守れるようになっていきます。
これが、「割れ窓理論」の育児への応用法です。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、社会学の用語である「割れ窓理論」の意味。
そして、その「割れ窓理論」を子供のしつけに応用する方法についてご紹介してきました。
一言で言えば、
「1つのルール違反を絶対に見逃さない」
という姿勢です。
「割れ窓理論」を応用すれば、子供が1つのルールを守ることで、ほかのルールも自動的に守られやすくなり…
親としては、しつけのための労力を大幅に節約できるようになります。
「これだけは絶対に守らせる」
というルールを家庭で何か1つ、設定してみてはいかがでしょうか。
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