大人でも患う不思議の国のアリス症候群とは?治すにはどうすれば?
不思議の国のアリス症候群という言葉をご存知ですか?
なんだかとってもメルヘンチックな名前ですが、一応「病気」の扱いです。
一般に子供に多く見られますが、大人でもその症状に悩まされている人はいます。
今回は、不思議の国のアリス症候群を正しく理解し、その上で適正な対処を学びましょう。
不思議の国のアリス症候群になる原因は?
不思議の国のアリス症候群とは…
目にした外界の物の大きさ、あるいは自分の体の大きさが通常と異なって感じられる他、様々な主観的なイメージの変容を引き起こす症候群を指します。
簡単に言うと、それこそ不思議の国のアリスのように、ものが大きく見えたり小さく見えたり、あるいは自分が大きくなったり小さくなったり、etc…
普通の感覚とは異なる世界に迷い込んだような状態とでもいいましょうか、現実離れして見える、あるいは現実には起こり得ないことが起こる、そういったイメージですね。
不思議の国のアリス症候群は子どもに見られがちな不思議な病気の一つで、園児から小学生の児童に現れることが多いのですが、前兆として以下のような症状が現れます。
・目がチカチカする
・物の形がゆがんで見える
・目の前が暗くなる
・頭痛がする
その後、物が大きく見えたり小さく見えたり、音が大きく聞こえたり小さく聞こえたりするなどの症状に変化していきます。
子供は驚いて、親にその症状というか自分の見えている世界を訴えますが、「子どもの言うことだから」と本気にしない親御さんが多く、子どもを悲しませてしまいます。
幼児期の不思議の国のアリス症候群の主な原因は、EBウイルス感染症が引き起こす中枢神経の炎症ですが、通常は一過性の症状なのでそれほど心配する必要はありません。
それより親としては子供の言うことに耳を傾け、子供の妄想などと頭ごなしに否定せず、状況や症状を正しく判断する姿勢が大切です。
また、中にはてんかんや偏頭痛が原因というケースもあり、不思議の国のアリスの作者自身も偏頭痛持ちだったそうですから、もしかすると不思議の国のアリスは実体験だったのかもしれませんね。
不思議の国のアリス症候群を治す方法は?
不思議の国のアリス症候群を治す明確な方法というのは現在のところありません。
したがって、幼児期の場合はしばらく様子をみるというのも一つの方法です。
実際、様々な検査をした結果、何の異常もない場合に「不思議の国のアリス症候群」と診断されるケースも少なくありません。
お子さんが頻繁にそういった症状を訴えるなら、まずは小児科で症状をきちんと伝えてから専門医を紹介してもらうようにしましょう。
病気は何でもそうですが、不思議の国のアリス症候群もその例にもれず「早期発見」が大切です。
子どもは自分の体の異変を上手く伝えることができないため、親が早く症状に気づいてあげる必要があります。
何か変な事を言っていると無視したり信じないのではなく、言葉をメモするなどしてかかりつけ医に相談するようにしましょう。
大人でも不思議の国のアリス症候群になる?
不思議の国のアリス症候群は子どもに限ったものではなく、大人でもその症状に悩まされている人がいます。
子どもの頃は一過性の症状で終わるケースも多いのですが、大人になってから発症すると、症状が繰り返し起こることが多くなります。
また、てんかんや偏頭痛などの病的な原因がないにもかかわらず、不思議の国のアリス症候群の症状が現れる場合は離人症が疑われます。
離人症は、意識が自分の体から離れているような感覚になる精神障害の一つで、10代後半から20代に発症することが多く、大学生の5割が離人症の症状を経験したことがあるという統計があります。
一般に子どもに多い病気ですが、大人の場合は周囲に話すと「変に見られる」という思いから、誰にも言えずに我慢している人が多いようです。
不思議の国のアリス症候群を治すには、原疾患の治療と精神療法を行う必要があるので、一人で悩まず、まずは心療内科を訪ねてみるという選択肢も大事ではないでしょうか。
まとめ
不思議の国のアリス症候群なんて、なんともメルヘンチックな名前ですが、子どもが何か変なことを口走っている時はこの病気が疑われます。
早期発見が大切なので、子供の妄想などと聞き流さずに、言う事をしっかり聞いてあげるようにしたいものです。
大人でも不思議の国のアリス症候群にケースがありますが、一人で悩まずに、心療内科を訪れるなどして相談してみるべきでしょう。
Your Message