レインコートを洗濯してはいけない3つの理由と簡単なお手入れ法
「レインコートはどうやって洗えばいいの?」と悩んでいませんか?
梅雨の間毎日使っていると、レインコートが乾かずに蒸れて、臭い匂いがついてしまうことがありますよね。
特に、お子様が中学生ぐらいだと、毎日レインコートを着て通学して汗もかきますので、汚れやニオイはどうしても気になってしまいます。
そんな時って、ついつい、洗濯機でレインコートを丸洗いしてしまいたくなりますよね。
でも実は、ほとんどのレインコートは、「洗剤で洗ったり、洗濯機に入れたりしては絶対にいけない」ということをご存知でしたか?
お気に入りのレインコートがダメになってしまうばかりか、最悪の場合、洗濯機が壊れてしまう可能性も十分にあるんです。
そこで今回は、レインコートを洗剤で洗ったり洗濯機に入れたりしてはいけない3つの理由と、自宅で簡単にできる、レインコートを清潔に保つための方法について、ご紹介します。
理由1:レインコートの撥水効果がなくなる
レインコートを洗剤で洗ってはいけない最大の理由は、レインコートの撥水効果がなくなってしまうためです。水を弾くために表面に施される処理のことを、撥水(はっすい)加工と言います。
レインコートは、水を弾くのが目的です。水を弾かないと、雨水がレインコートの中に染み込んで、服が濡れてしまいますよね。
そのため、高級なレインコートであればあるほど、生地の表面には、撥水加工が施されてあります。
そして、これを洗濯機で洗濯してしまうと、この撥水加工が劣化してしまい、水を通しやすくなってしまうんです。
レインコートが水を通してしまっては、中の服が濡れてしまいますから、レインコートの意味がなくなってしまいますよね。
そのため、レインコートは、絶対に洗剤を使って洗ってはいけないんです。
絶対に、手洗いが原則です。まずはこのことを、よく覚えておいてください。
理由2:レインコートの生地が傷んでしまう
また、レインコートを洗剤で洗ったり、洗濯機に入れたりすると、レインコートの撥水効果がなくなってしまうだけでなく、生地自体が傷んでしまいます。
レインコートの生地が固めの場合は、生地が破れてしまうこともあります。
レインコートというのはそもそも、あまり折ったり曲げたりしないものです。
生地の表面が「つるっ」となめらかで真っ直ぐになっているからこそ、雨水が下へ流れて、レインコートとしての役割を果たしているわけです。
そのためレインコートの表面には、あまり強い衝撃を与えてはいけないんです。
もしも洗濯機に入れてしまうと、洗濯槽の表面との摩擦が生じて、生地がクチャクチャとなってしまいますから、すぐに傷んでしまいます。
傷んだレインコートは破れやすくなりますから、基本は、できるだけ衝撃を与えないようにするのが原則です。
たとえ洗剤なしで、すすぎのみだったとしても、洗濯機は使わずに、手洗いを心がけるようにしてください。
理由3:洗濯機が壊れる恐れがある
「お洗濯は手洗いでも、きれいに乾かしたいので、脱水をしておきたい」とついつい考えがちですが、これは、レインコートのお手入れの中で最もやってはいけないことです。
もともとレインコート自体が、水を通さない、あるいは通しにくい素材でできていますので、脱水機に入れて回しても、水分が外側へ飛んでいかないんです。
そのため、レインコートの防水性が高ければ高いほど、脱水槽の排水用の穴を塞いでしまいます。
それでも無理に回してしまうと、洗濯機がガタガタガタと大きな音を立てて暴れ、最悪の場合機械が倒れて、壊れてしまうことがあります。
そのため、レインコートを脱水槽に入れて回すことは、絶対に禁止です。
しかし、それでも「どうしても脱水したい」というときは、洗濯機のそばを離れないようにして、ガタガタガタと大きな音を立てそうになったらすぐに止めるようにしてください。
レインコートはどうやって洗えばいいの?
以上、レインコートを洗濯機で洗ってはいけない理由として、
・生地が痛む
・撥水効果がなくなる
・脱水機が音を立てて暴れ、最悪の場合は壊れてしまう
の3つをご紹介しました。
ですので、レインコートをきれいにしたいときは、
・絶対に洗剤を使わない
・絶対に洗濯機に入れない
この2つを、鉄則として覚えておいてください。
では、レインコートをきれいにしたいときは、どうやって洗えばいいのか。
「レインコートをハンガーに吊って、常温のシャワーで水洗い。汚れた部分だけを、やさしく手洗い。」
これが、唯一かつ、最も効果的な、レインコートの洗い方です。
ハンガーに吊った状態で洗うのは、型崩れを防ぐためです。
これまでお話ししてきたように、レインコートは、生地の撥水性と滑らかさが重要ですから、もみ洗いもあまりしないほうがいいです。
そのため、レインコートの洗濯は、レインコートをハンガーに吊った状態で、水でサーッと流すだけで充分です。
またこの時は、お湯ではなく、常温のお水を使うようにしてください。
熱湯で撥水加工が傷んでしまう恐れがあるからです。
土などがこびりついて汚れている箇所があるときは、その部分だけを、指で軽く撫でるようにして洗います。
ブラシなどを使うと、それだけで生地が傷んでしまいますので、ブラシは使わず、指や手でできるだけやさしく洗うようにしてください。
まとめ
いかがでしたか。
最後に、レインコートを洗う際の注意点を、もう一度書いておきます。
「洗剤も洗濯機も原則禁止。レインコートをハンガーに吊って、常温のシャワーで水洗い。汚れた部分だけを、やさしく手洗いする。」
たったこれだけで、レインコートは清潔に維持でき、とても長持ちするようになります。
自宅でも気軽に出来るお手入れ方法ですので、ぜひ、試してみてくださいね!
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