育児・教育にも悪影響!夫の単身赴任による深刻な7つのデメリット
夫が単身赴任となった場合、妻と子にとっては、メリットよりもデメリットの方が大きいです。
よく、「夫の単身赴任についてのメリットとデメリット」というような内容がまとめられたネット記事を目にすることがありますよね。
「メリットとデメリット」と言われると、「一長一短で、どちらを選ぶか」という議論になりがちです。
でも、単身赴任に関しては、確実にデメリットの方が大きいんです。
このことをよく知っておかないと、「夫がいないと食事の準備がラク」などのような表面的なメリットに目がくらんでしまい、本質を見失ってしまいます。
そのため、単身赴任のメリットとデメリットを比べて考えるのではなく、「デメリットはどれぐらい深刻なのか」ということをよく把握して、夫の単身赴任に正しく対処していく必要があります。
そこで今回は、夫が単身赴任をした場合の、深刻な7つのデメリットと、その対処法について、ご紹介していきます。
単身赴任の7つの大きなデメリット
夫が単身赴任をすると、妻と子にとっては、7つの大きなデメリットがあります。
1:生活費が二重にかかる
「単身赴任中は、夫の住宅費が会社から出るから安心」と、考えていませんか。
しかし、大人1人が遠方で生活するのに必要なものは、住宅費だけではありません。
食費や光熱費など、これまで家族で1つの出費でよかったものが、2ヶ所でかかることになります。
旦那さんが、いくら単身赴任先での生活を切りつめたとしても、少なくとも月に5万円は旦那さんの生活費として別途かかります。
これは、単身赴任がなければ本来発生することのなかった出費です。
2:お互いが訪ね合うための交通費がかかる
また、生活費の他にも、夫婦がお互いを訪ね合うための交通費が必要になります。
ここで「交通費がかかるから会いにいけない」ということになってしまうと、夫婦の関係が冷めてしまう原因にもなります。
そのため、ご主人が単身赴任になった場合は、「お互いが定期的に訪ね合う」ということを前提にして考えなければなりません。
ご主人の赴任先までの距離にもよりますが、あなたがご主人を尋ねるたびに、交通費や食費、おみやげなど、毎回数万円がかかります。
また、あなたがお子さんを連れてご主人に会いに行く場合は、交通費・食費が単純に2倍、3倍かかることになります。
先ほどお話ししたように、「お金がかかるから会いにいけない」という発想は、お金と家族関係を比べていることになります。
家族の関係が冷める要因になってしまいますので、「子供を連れて、定期的に夫に会いに行く」ということを前提に考えなければなりません。
単身赴任手当は、本当にメリットなのか
このように考えていくと
1:夫の生活費
2:夫に会いに行くための交通費
この2つだけで、夫の会社から支給される単身赴任手当などは、簡単になくなってしまいます。
「夫が単身赴任すると、金銭面でも必ず損する」と考えておくようにしましょう。
3:父親不在の育児・教育
「夫は育児にあまり参加していないから、単身赴任をしても問題ないかも?」と、考えていませんか。
しかし、父親の役割というのは、何も育児を手伝うことだけではありません。
子供にとって父親は、絶対の安心感を与えてくれる、かけがえのない存在です。
父親とは本来、黙っているだけで威厳がある、尊敬すべき対象として、子供の成長には必ず必要なものです。
よく「夫が10年間単身赴任で、夫とは10年間で数回しか会っていない」というような体験談を耳にしますが、このような状態は、育児・教育の面から考えても、できるだけ避けなければなりません。
子供には、父性に対する欠乏感が生じてしまい、父子の関係にも亀裂が入ることになります。
少なくとも子供が一人立ちできるまでは、やはり両親が一緒に住んでいることが望ましいです。
4:妻と子どもの病気のケア
「夫が単身赴任をするメリット」のように気楽に考えられる人というのは、「妻と子供がずっと健康であること」を前提にしています。
子供が何の病気にもかからずに健康なままなら、夫が単身赴任でも十分対応ができそうに思えます。
しかし、いざ子供が病気にかかって、病院などへ連れて行くことになった際は、病院への送り迎えや看病などを、あなた一人ですべて行なわなくてはなりません。
あなたがもしも倒れてしまったら…
また、もしもあなたが、夫の単身赴任中に、体調を崩して倒れてしまったときは、本当に大変です。
特に、実家も義実家も遠い、というような場合は、緊急時の対応がすべてあなた1人の両肩に重くのしかかることになります。
夫が一度単身赴任に行ってしまうと、妻が体調を崩したくらいでは、おいそれと気軽に帰ることはできません。
5:実家・義実家の介護
親御さんの年齢によっては、介護が必要になるリスクがあります。
前項の、妻と子どものケアと同様、実家・義実家の介護も、あなた1人が背負い込まなくてはならなくなります。
もしも、子供の病気や養父母の介護が一度に訪れたとき、あなたは耐えられますか?
ご主人の単身赴任を承諾するかどうかは、まず、そうしたリスクを、すべてクリアにしてからにしましょう。
6:夫の健康管理
男性は単身赴任になると、ほぼ全ての食事を外食に頼るようになります。
「夫が単身赴任を終えて妻の元へ帰ってきたら、糖尿病予備軍になっていた」
というケースが、非常に多いんです。
夫が本当に一人で健康管理ができるのかどうか、よくよく吟味しておく必要があります。
7:浮気を疑ってしまう
「うちの旦那に限って、浮気の心配はない」と頭ではわかっていても、何かのきっかけで、ふと疑いが生じてしまうことがあります。
家族で離れ離れに暮らしているだけでも大きなストレスなのに、「旦那が浮気をしているかもしれない」という心配事は、さらに余計なストレスを募らせることになります。
心配事は、少なければ少ないに越したことはありません。
「お互い絶対に浮気をしない、浮気を疑わない」という信頼感が十分に育っていない夫婦は、安易な判断は禁物です。
「家族で引っ越し」という選択肢も
これまでにご紹介してきた、金銭面や育児、介護などのリスクを考えると、「単身赴任にはデメリットの方が確実に多い」と言えます。
しかし、会社の都合で、「どうしてもご主人に行ってもらわなければならない」という状況もあるかと思います。
その時は、家族で引っ越しという案も、選択肢として想定しておきましょう。
もちろん子供にとっては、「転校」というリスクが伴います。
しかしそれでも、父親と離れ離れになって、家庭内で父性が欠乏するリスクに比べたら、転校のほうがまだリスクは少ないです。
近年、児童教育に力を入れている自治体も増えてきていますから、赴任先の自治体によっては、「今よりもよほど環境がいい」ということだって十分あり得ます。
ご主人の単身赴任がどうしても避けられない状況なら、赴任先の教育環境などもよく調べて、「家族みんなで新しい環境に引っ越し」ということも考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、夫が単身赴任をするデメリットとして、
1:生活費が二重にかかる
2:お互いが訪ね合うための交通費がかかる
3:父親不在の育児・教育
4:妻と子どもの病気のケア
5:実家・義実家の介護
6:夫の健康管理
7:浮気を疑ってしまう
の7つを、ご紹介してきました。
以上をまとめると、
●単身赴任は、しなくても済むならしないほうがいい。
●どうしても転勤が必要であれば、家族で引っ越す。
ということになります。
夫の単身赴任は、夫婦にとってはほんの数年の出来事かもしれませんが、子供にとっては、一生で一番大切な時期に父親と離れ離れになるという、大きなリスクが伴います。
くれぐれも、慎重に対応するようにしましょう。
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