不登校の前兆や症状と原因、不登校を抜け出す方法や治療など

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不登校,登校拒否

何らかの理由により、学校を30日以上長期欠席した児童生徒のうち、「不登校」を理由とする子供の数は、その年により若干の違いはあるものの、減少傾向ながら高い数値で推移しています。
その割合は、小学生でおよそ300人強に一人、中学校で30数人に一人というもので憂慮すべき状況といえるでしょう。

不登校の症例が広く認知されるようになったのは1960年頃からで、もう60年近く経ちます。
当時は「登校拒否」とか「学校恐怖症」などといった名前で呼ばれていましたが、近年は「不登校」という呼び名が一般です。

ここでは、不登校の症状や原因、不登校を抜け出す方法や治療を考えてみます。

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不登校の症状

子供が不登校になるには、必ず前兆・兆しが現れます。
そこに気づけるように、親は日頃から子供を優しく見守り、監視ではなく観察しておく必要があるといえるでしょう。

不登校の前兆は、多くの場合、以下の経過をたどります。

初期段階は、体がだるいと言ったり、めまい・頭痛・腹痛などといった体の不調を訴えて学校へ行くのを嫌がります。
そうなると親としても心配なので、学校を休ませて様子を見たり、医療機関に診察に行ったりしますが、子供の症状は午後にはすっかり良くなります。
親としても一安心ですが、翌朝になると子供は再び同じような症状を訴えます。

仮病ではなく、その瞬間は実際子供は体調が悪いものと思われますが、一般に精神が引き起こしたもので、「学校を休む」といった潜在的な目的が達成されると身体の状態は落ち着きます。
特に月曜日や新学期、夏休み明けなどに起こりやすく、また新学期が始まる春休み明けにも少なからず見受けられます。
小学校の特に低学年では、こうした身体症状から不登校が始まるケースが少なくありません。

以上が不登校が始まる兆しの初期段階ですが、更に進むと中期段階に入り、親が学校に行くよう促しても、布団から出ようとしなくなります。
力づくで行動に出たり、強い言葉で迫ると、子供は泣いたり、時には反抗的態度を示すこともあります。

しかし、子供の気持ちの中には「学校へ行きたい」という思いもないわけではなく、それでも行けない自分を責め、内心苦しんでいるケースも少なくありません。
ゆえに、家族など周囲の言葉にはことさら敏感に反応し、結果として時に反抗的な態度にでることもあるのです。
また、他人の視線を怖がったり、何度も手を洗わずにいられなくなったりといった神経症の症状を呈することもあるので注意が必要です。

さらに状態が進んで慢性期になると、不登校が連日続き、生活のリズムも乱れ始め、昼夜が逆転するケースもあります。
外に出るのを避け、一日中部屋に閉じこもる、いわゆる「ひきこもり」状態が長期に亘って続くようになり、社会との関わりを一切断って孤立するケースも増えてきます。
中には「自分がこうなったのは親のせいだ」と強く思い込み、家族に暴力を振るう子供も見受けられます。

不登校に陥る原因

不登校は、本人の持って生まれた性格や資質、生育環境、さらには幼稚園や学校などの社会環境などが複雑に絡み合って起こると考えられますが、いずれにしてもデリケートです。

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一般に幼稚園児や小学校低学年のうちは、母親に対する分離不安(母親と離れることへの不安)など生育環境に起因するケースが多く、小学校高学年・中学生になると、孤立、あるいは社会問題化している「いじめ」、または先生への不信といった学校生活における諸事情が理由になる場合が増えてきます。

もっとも、本人にも理由がはっきり分かっていないケースも多く、周囲が無理に理由を聞き出そうとするのはあまり良いこととはいえません。
思春期、あるいは思春期に入りかけているデリケートな時期なので、難しい問題を孕んでいますが、親としては見て見ぬふりもできないことから無理に対話を迫ることもあるでしょう。
しかし、まずは優しく見守り、経過を観察するのがベターな策といえそうです。

不登校から抜け出させるための方法・治療

まず、はっきりさせておきたいのが、不登校の治療の目的は「子供を学校に行かせること」ではないという点。
子供のストレスの原因を突き止め、改善策を考え、子供をストレスから救い出す方法を模索することが何より重要です。

たとえ強制的に学校に行かせたところで問題は解決しないばかりか、かえって状況は悪化し、子供を追い詰めてしまう結果になるでしょう。
まずは担任の教師をはじめ学校側と話し合い、本人が落ち着くまでしばらくの間、学校を休ませてみるのもある意味良い方法です。

そしてその間、子供に登校を促すようなことは一切せず、本人が不登校による精神的葛藤を抱えるような話題等にも触れず、さらに生活全般に亘って忠告であるとか命令などの干渉行為は一切しないようにします。
親としてはいたたまれないほど心配の連続ですが、全て子どもに任せ、焦ることなく、子供の自我の成熟を見守るといった姿勢が大切です。
また、もしも不登校の原因がわかっている場合は、家庭と学校が協力・連携して、解決策を考えていくのは言うまでもありません。

不登校という状態はよく耳にはしますが、普通は他人事であり、やはりマイノリティな事例といえるでしょう。
親としても、それこそ「うちの子に限って」と思うはずだし、何がいけなかったのか… と自責の念に駆られることもあると思います。
しかし、不登校によって本人が自己否定感を強めたり、親が自責的になり過ぎたり、ましてや親子の間に亀裂が生じてしまってはそれこそ一大事です。

とは言え、不登校が続き、それがあまりに長期化すると、他にも数々の問題が生じて復するのが難しくなってきます。
まず、学校に行かないことにより勉強が遅れ、追いつけないほどになると、それがますます不登校を助長します。
また、不登校が長引けばクラスメートと顔を合わせることに気後れしたり気恥ずかしくなってよけいに学校に行きにくくなります。

子供の自我の成長を見守りながらも、もしも子供が活動を始めるような気配があったなら、それを積極的に支持・評価するようにしてください。
また、教育センターなどの相談機関を利用するのもよい方法と言えましょう。

まとめ

不登校は「病気」ではありません、あくまでも「状態」です。
状態が好転するように、ただ見守るのは親としても辛いものがありますが、ここはあまり干渉せずに子供の自我の成長に委ねる勇気も必要です。
ただ、積極的に支援するのはもちろんのこと、親としてできる限りのサポートを心がけましょう。

また、中には統合失調症やうつ病といった精神疾患の症状の一つとして不登校を起こしているケースも考えられなくもありません。
長期に亘って改善が見られない場合には、小児科医・児童精神科医などの専門機関を受診することも考えておきましょう。

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