住宅ローンは人生最大の借金!?住宅ローンの組み方三つの鉄則

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住宅ローン

住宅は一生の内で最も高い買い物です。
そして、住宅ローンは人生最大の借金です。

夢のマイホームを実現しようとするとき、それは楽しいものですが、浮き足だってはいけません。
将来に亘って無理なく返済できる住宅ローンを組まなければ、夢のマイホームが一転、悪夢のマイホームになります。

目先の金利や返済額のみにとらわれることなく、賢明なローンを組むための三つの鉄則をお話しします。

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鉄則1 頭金は最低でも物件価格の二割は用意する

まず一つ目の鉄則は、頭金についてです。

住宅ローンを組む際、昔は相応の頭金を用意するのは普通のことでした。
貯蓄があまりないご家庭などではよく親が援助してくれたりしたものです。

しかし、近年、頭金がなくても住宅ローンが組めるようになりました。
新築分譲マンションのチラシなどに掲載されているシミュレートでもよくそういうのを見かけますよね。
貯蓄がまだあまりないご家庭には、一見朗報のように見えます。
「あっ、これなら自分にも買えるかも…」なんて。

しかし、頭金は必ず用意するものと思ってください。
逆に言うと、頭金が用意できていない内は、住宅ローンを組むべきではないということです。
その理由を聞けば、恐らく必ず納得するでしょう。

では、その理由とは…

住宅ローンは「超」が付くほど長期間に亘って返済するものです。
まだ子供がいないあなたでも、完済する頃は孫がいる可能性が濃厚です。
つまり、一度組めば人生の大半を共にするのが住宅ローンです。

しかし、人生必ずしも順風満帆とはいかないことだってあります。
年功序列・終身雇用などは過去のものとなり、大企業だって倒産する世の中です。
いつリストラや失業の憂き目に遭い、収入減といったアクシデントに見舞われないとも限りません。
景気が上向いたと報道されても庶民にその実感は薄く、経済格差は拡がり、好況は一部の人のみが享受している現実に目を背けてもいられません。

順調に昇給して予定通りの人生が送れれば、もちろんそれに越したことはありませんが、万が一収入が減って返済が困難になることも想定しておかないとダメだということです。

万一収入が減って、返済が困難になったとき、マイホームの売却を検討しなければいけなくなるケースも起こり得ます。
そのとき、もしも頭金がゼロで全額ローンで購入していたら…「売りたくても売れない」という状況に陥るケースがままあるのです。
なぜなら、新築の物件といえども一度購入してしまうと、悲しいかな二割程度値下がりするからです。

理由は簡単です。
新築物件の販売価格には当然のことながら、デベロッパーや販売業者の利益や販売経費が乗っています。
そのため売ろうとしても評価としては、購入価格より概ね二割程度値が下がってしまうのです。

頭金を入れていなくて全額ローンだったら、この値下がり分をどうやって補てんしますか?
容易に用立てられれば特に問題なく売却することは可能でしょうが、元々返済が困難になって手放そうとするときに、そのようなゆとりがあるご家庭はありません。
とにかく値下がり分の差額を清算するだけの資金がなくては、仮に買い手がついたとしても、抵当権を外せないわけですから当然所有権の移転もできません。

もうお分かりだと思いますが、万が一売らなきゃいけない状況になった時、更なる困難を抱え込まないように、値下がり相当額の二割程度は頭金を払っておかないとリスクが高すぎるということなのです。
逆に頭金を最低でも二割程度払ってあれば、万一収入減に見舞われて、最悪マイホームを手放すことになっても、「売るに売れない」といったリスクは小さくなります。

頭金は最低でも二割程度は用意する。
これが住宅ローンを組む際の「鉄則その1」です。

鉄則2 金利は安定した10年以上の固定金利を選択

次に二つ目の鉄則は、金利についてです。

住宅ローンの金利には以下の三つの種類があります。

1. 変動金利型
2. 固定金利期間選択型
3. 全期間固定金利型

1番目の変動金利型は、定期的に金利が見直され、名前の通りその時々で金利が変動します。見直しのスパンは一般に半年毎です。

2番目の固定金利期間選択型は、上記「変動金利型」に少し似ていますが、3年・5年・10年など金利を固定するものです。

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3番目の全期間固定金利型は、その名の通り、一度契約したた完済まで金利に変動のないタイプです。

低金利が続いている近年、適用金利が最も低いのは1番目の変動金利型です。
1%を楽に切っていますから、かなり魅力的に見えるため、新規で住宅ローンを組む人の大半がこのタイプを選択します。

しかし、そこに落とし穴があります。

これは単純な話、もしも将来的に金利が上昇したら、もろに返済額に響いてくるからです。

なんといっても住宅ローンは先述の通り、果てしなく長い期間支払い続けます。
1か月や半年後の金利なら仮に読めても、10年後・20年後の金利など予想できるはずもありません。

これより下がるということはほぼ考えられませんが、上昇するリスクは絶えずはらんでいると心得ましょう。
そして、金利が上昇すれば支払額は予定よりもずっと多くなり、もしもぎりぎりのラインでやりくりしているとするならば破綻する可能性すらあるのです。

「変動金利型」の金利がこれほど低いということは、一見高く見える「全期間固定金利型」の金利も実は低いということを覚えておきましょう。
損して得取るじゃありませんが、この低い金利で完済までこぎつけるなら、返済のシミュレートは余分なリスクにさらされることなくそのまま実行されるでしょう。

金利のタイプは全期間固定金利型を選択する。
これが住宅ローンを組む際の「鉄則その2」です。

鉄則3 住宅ローンは65歳までに完済を

さて、最後の三つ目の鉄則です。

それは返済期間の設定についてです。

どんなローンでも返済期間が長くなればなるほど月々の返済額は少なくなります。
毎月の返済額が少ない方が当然のことながらやりくりは楽ですから、一見有利に見えますよね。
しかし、当たり前のことですが返済期間が長いと… 支払う利息の合計金額はかなり上昇します。

生涯で得られる金額には限度があるのはお判りでしょう。
その限られた総収入を支払わなければいけない金利で目減りさせてしまうのは、長期的な視点でみたら絶対的なマイナスです。

しかし、マイホームを購入しようとなると、つい目先の「月々の返済金額」にとらわれて、総支払額を見誤ることがあるのです。
また、実は何となく気付いていても、あまりにも先が長いので「とりあえず、まぁ、いいかっ」といった具合に、見て見ぬふりというか軽視してしまうこともあるんですね。

しかしこれらの判断は、下手をするといつか訪れる老後の生活に影響が及ぶ恐れもある非常に重要なことなのです。
従って、ローンを組むその段階で… 熟考する必要があるんですね。

また、不動産業者が、支払いが楽に見えるよう、最長の35年返済を勧める傾向にあるのもある意味問題です。
というのも、月々の返済が楽に見えるシミュレーションを提示されると、つい「そのくらいなら払っていけそうね!」となりますから。

では、実際どういった返済期間を設定するのが理想的なのでしょうか。

可能であるなら、60歳までに完済できるようなプランが望ましいでしょう。
しかし、借入額が多い場合、短い期間だと当然のことながら毎月の返済額が多くなって、60歳完済が難しい場合もあります。
そこで、現実的なプランとしては、「65歳マイナス借入時の年齢(今の年齢)」というのがベストです。

60歳代前半は引き続き働くとしても、一般には収入減が予想されます。
そのため、少しずつ繰り上げ返済をして60歳完済を目指すのです。
なお、65歳までの返済期間を想定してもなお毎月の返済額が多いと感じるようなら、それはローンの金額が多すぎる可能性が高いので、物件価格の再考を含め、冷静に熟考すべきといえるでしょう。

住宅ローンは65歳までに完済を!
借入期間は「65歳マイナス借入時の年齢(今の年齢)」
それで月々の返済額に無理があるようなら、ローンが多過ぎ。
これが住宅ローンを組む際の「鉄則その3」です。

まとめ

さて、ここまで住宅ローンを組む際によくよく考えるべき三つの鉄則をお話してきました。
マイホームの購入に踏み切ろうとするときは、ある意味気分も高揚し、普段はできているはずの冷静な判断が出来なくなったり誤った判断をするケースも少なくありません。
とにかく住宅ローンは人生最大の借金です。金額も大きく、支払い期間はそれはそれは長期に及びます。
自分の人生のみならず、家族全体の今後に関わる重大な局面なので、よくよく慎重に熟考する必要があるのです。

⇒ こちらの記事も参考にしてください。

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