ひまりちゃんはキラキラネーム?漢字が読めない名前がNGな理由
これから生まれてくる女の子に、「ひまりちゃん」という名前をつけようとしていませんか?
あるいは、周囲のママ友で、すでに「ひまりちゃん」と名付けた… という人もすでにいるのではないでしょうか。
でも、「ひまり」という名前も、付け方によっては「キラキラネーム」と言われてしまう可能性が高い… ということをご存知でしたか?
そこで今回は、「ひまりちゃん」という名前がなぜキラキラネームだと言われてしまうのか… その理由と、あなたが自分の子に「ひまり」と名付けたい時の具体的な対策についてご紹介していきます。
なぜ急速に流行したのか
この「ひまりちゃん」という名前は以前からもありましたが、女の子の名前として急速に流行したのは2016年頃からです。
でも、なぜ2016年から「ひまりちゃん」という名付けが大流行したのでしょうか。
それは、心臓移植の「森川ひまりちゃん」のニュースが全国で報じられたことによって「ひまりちゃん」の知名度と好感度が急速に上がったためです。
おそらくあなたも、このニュースを一度くらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか。
3億円近い寄付金を集めてアメリカで心臓手術を行ない、手術後に「まだあと9200万円足りない」といって、さらなる寄付金を集めて話題となった少女… この少女の名が「ひまりちゃん」です。
このニュースは、「高すぎる医療費」として全国で賛否両論となり、掲示板サイトが炎上するなどの事態となりました。
さて、この寄付行為の是非はさておき、「ひまりちゃん」という名前が急速に世間に浸透したのにはこんな背景があったんですね。
なぜ「キラキラネーム」と言われるのか。
「ひまり」ちゃん、響きは可愛いですよね。
また、お花の「ひまわり」を連想させるので、女の子の名前としてはとても可愛い名前です。
しかし、問題は「漢字」です。
【 女の子の名前のキラキラネームの基準 】の記事でもご紹介していますが、「響き」は良くても「漢字」が非常識だと、やはり「キラキラネームだ!」と言われてしまうんです。
漢字のチョイスが問題
例えば、次のような「ひまりちゃん」を見てみましょう。
●向葵
●日葵
なんとこれで、「ひまり」と読ませている親が実際にいます。 でもこれ、どうして読みが「ひまり」になるんだと思いますか?
答えは、「向日葵」と書いて「ヒマワリ」と読むためです。
そこで、「向日葵」から真ん中の一字を抜いて「向葵」にして、「ひまり」と読ませる… こんなの完全にクイズ大会です。
「向日葵」は、3文字でセット
しかも、「日」という文字は、「わ」と読むわけではありません。
あくまでも、「向日葵」と3文字で書いて、セットで「ヒマワリ」なんです。
それなのに、「向日葵から日の字を抜いて、『ひまり』と読ませる…」こんなのは漢字のルールを全く無視しています。
完全にDQN親の発想ですから、周囲からは確実に「非常識な親だ」と思われてしまいます。
(DQN親とは、キラキラネームのような非常識な名前をつけたがる親を指すネット用語です)
「向葵」「日葵」はどちらもキラキラネーム
また、「日葵」も上記と同じ理由で、やはりキラキラネームです。
これも、「向日葵」から「向」の一字を抜いて「ひまり」と読ませる… という発想ですから、どの文字を抜こうが、発想自体が完全にキラキラネームなんです。
「緋莉(ひまり)ちゃん」はキラキラネーム?
また、この他にも、「緋莉(ひまり)ちゃん」と実際に名付けた親がいます。
この名前をつけた母親の言い分は次のようなものです。
…でも、これも残念ながらキラキラネームです。
理由は、「莉」の一文字で「まり」と読ませる用法はないからです。
名付け辞典の中には「おかしなもの」も多い
近年は、「おかしな」名付け辞典が流行していて、むしろこの辞典のせいで「日本にキラキラネームが増えている」という指摘もあるほどです。
たとえ、書店に並んでいる名付け辞典の中に、「『莉』は『まり』と読ませても良い」と書いてあったとしても、それはあくまでも「その辞典の著者の見解」に過ぎません。 一般的な用法だとは、とても言えないんです。
そのため、こういう「おかしな」名付け辞典を鵜呑みにするのは禁物です。
漢字でDQN親だと思われる
「緋莉(ひまり)ちゃん」のような名前を子供につけてしまうと…
それを見た人からは、「あー、この親は、『莉』の字を無理やり『まり』と読ませようとしているんだな」と、思われてしまいますから、後々親が恥をかきます。
しかもその時に、「でも、名付け辞典にそう書いてあったから…」などと弁解してしまうと、さらに「恥の上塗り」になります。
「世間一般の常識ある人」は、そんなおかしな名付け辞典をそもそも読まない…ってことなんです。
そんな恥ずかしいことにならないためにも、ちゃんとした漢字辞典を一冊用意することをおすすめします!
他にもこんなに「ひまりちゃん」がいる!
これ以外にも、「ひまり」と読ませている女の子の名前には次のようなものがあります。
●向日葵
●陽葵
●陽莉
●妃莉
●日愛
…いかがでしょうか。
どの字も、初見ではとても「ひまり」なんて読めないですよね。
「葵」と「莉」の読みは、もはや完全に「まり」だと勘違いされています。
有名人の娘にも「ひまりちゃん」がいた
なお、音楽家の葉加瀬太郎さんとタレントの髙田万由子さんとの間にできた娘も「向日葵(ひまり)」という名前です。
「ひまわり」と書いて「ひまり」と読ませる… やはりこれもキラキラネームです。
近年は、有名人が率先してキラキラネームを付けてしまうことも多く、このことがキラキラネームが一向になくならない要因にもなっているようです。
クラスに複数の「ひまりちゃん」がいる
でも、こうなってくると… 幼稚園や保育園のクラスで、複数の「ひまりちゃん」がいる、というケースも充分想定されます。
しかも、その全員が「向葵・陽葵・陽莉・向日葵…」など、おかしな漢字を使っていて、読み方だけが皆共通して「ひまりちゃん」…
これって、親も子も、相当恥ずかしい状態だと思いませんか?
ひょっとしたら、教室の先生も、「また変な漢字のひまりちゃんか…」なんて考えてるかもしれません。
たったひとつの対策
以上を踏まえた上で、「どうしても『ひまり』と名付けたい!でも、良い漢字が思い付かない…」というときは一体どうすればよいのでしょうか。
この問題を解決する、「たった1つ」の最善の解決策があります。 それは…
「ひらがなで名前をつける」ということです。結局のところ、これが一番、素直で美しい印象を与えます。
例えば、次のような状況を考えてみましょう。
保育園に複数の「ひまりちゃん」がいたとして、それぞれの名前が「向葵・陽葵・陽莉・向日葵・ひまり…」となっているケースです。
ぱっと見て、どの名前に一番好感が持てますか? おそらく平仮名の「ひまり」ちゃんではないでしょうか。
まず、読みの説明が不要ですし、見た瞬間に「かわいい名前だ」ということが分かります。
また、娘が小学校に上がってからもすぐに自分の名前を書ける、という利点もあります。
娘に「ひまりちゃん」という名前を検討されているなら、ぜひ、「平仮名の名前」も検討なさってみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、「ひまり」という名前のキラキラネームが増えている件、と題し、おかしな漢字を当てて「ひまり」と読ませているケースについてご紹介してきました。
●向葵
●日葵
●向日葵
●緋葵
●緋莉
●陽葵
●陽莉
●日愛
●妃莉
●妃葵
●弥莉
●悠葵
●愛葵
…これらの漢字は、「ひまり」と読ませていますが、すべてキラキラネームです。
周囲の大人から「とても読めない!」と言われ、子供が名前の説明で苦しみ、親自身もDQN親と言われてしまう… そんなリスクを犯さないめにも、子供の名付けは慎重に行なっていきたいものです。
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