公立中学で置き勉禁止は理不尽!岩下新生姜社長のツイートが話題に

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公立中学で置き勉禁止は理不尽!

「置き勉」とは、学校で使う教科書を自宅へ持ち帰らず、学校の机の中に「置いておく」ことを指します。

置き勉をすれば、教科書を毎日持ち歩く必要がなくなり、カバンが軽くなります。教科書も数が増えれば重いので、合理的と言えば合理的です。

おそらくあなたも学生の頃、「置き勉」の経験があるのではないでしょうか。

ところが近年、小中学校、特に公立校では、こうした置き勉を「禁止」にしているところが多く、子供の登下校に支障が出ていると話題になっています。

今回は、「置き勉禁止」の措置は是か非か、というテーマについて考察します。

「置き勉禁止」に物申す!岩下社長

このたび話題になったのは、「岩下の新生姜」でお馴染みの岩下食品の社長による次のツイートです。

公開後わずか1日で、いいねはなんと5万件、リツイートは3万件にも及ぶトレンドツイートとなりました。

これほど多数のいいねを得られたのは、「社長さんだから」という理由ではなく、やはりツイートの内容に多くの人が共感したからと見るべきでしょう。

昔は普通のことだった

実際のところ、昔は置き勉なんて普通のことでした。

少なくとも昭和の時代は、学校の机の中に教科書を入れておいたって特に珍しくもなかったんですね。

というか、先生が生徒一人ひとりの机の中をチェックするようなこともなければ、万一先生に机の中を見られたとしても、「置き勉くらい別にいいんじゃね?」という空気がありました。

カバンの重量は10kg以上!

しかし、今回の岩下社長のツイートによれば、社長の娘さんが通う公立中学校では、主要五教科の教科書の置き勉は禁止されています。

娘さんは大量の教科書を背負って毎日自宅と学校を往復するわけですが、カバンの総重量はなんと12kgにも及ぶのだとか。

また、教科書以外にも、お弁当や水筒、体操服などもあります。

部活が運動部という子なら、さらにユニフォームやシューズなども加わり、通学時のカバンの重量はゆうに20kgを超えるでしょう。

20kgというと、小学生低学年の子を毎日おんぶして通学しているようなものです。

あるいは、10キロ入りのお米を両手に一袋ずつ持ち歩くようなものといえばイメージしやすいでしょうか。

これは、はっきり言って「苦行」以外の何者でもありません。

学校側の言い分は?

上記の「置き勉禁止のせいで、子供が重い荷物を毎日背負わされるのは理不尽」というツイートは全国に反響をもたらしました。

反響が大きいというのは、つまり「そうそう!」って共感する人が多いということで、ここから「置き勉禁止の措置」は、全国の公立校において一般的に行われているのが容易に想像できます。

では、なぜこのような理不尽な事態になっているのでしょう…。

学校は責任を取れない

学校側の言い分は次のようなものです。

「教科書が紛失した場合、学校側は責任を取れない」

たしかに学校側の言い分はもっともで「なるほどな」という感じ。

しかし、「学校側は責任を取れません」というフレーズ自体、昔は聞かなかった言葉です。

いやそういう言葉はあったでしょうが、頻繁に使われたりはしませんでした。

こんな言葉がよく聞かれるようになったのは、時代が平成になってからのことで、なぜ学校がそういうスタンスを取るのかと言えば、それは一部の「親」に対する予防線です。

置き勉は、そもそも「自己責任」です。置いて帰るのだから、それがなくなったら、置いて帰ったことに責任があるわけですね。

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ところが、最近は何でも学校のせいにする。置いて帰った教科書が紛失しても学校のせいだと怒鳴り込む親がいる。これでは学校側としても予防線も張りたくなるというものです。

昔は、というか昭和の頃までは、仮に学校で教科書がなくなったとしても、「親が学校に怒鳴り込みに行く」なんてことはありませんでした。

繰り返しになりますが、置き勉は、完全に「自己責任」ですからね。

MP(モンスターペアレンツ)のせい?

それが、いつの頃からか、「学校で何か問題があったら、責任は全て学校側に押し付ける」という、MP(モンスターペアレンツ)が急増しました。

その対応策として、学校側も「責任を押し付けられるようなことは、初めからやらない」というスタンスにならざるを得なかったと推測できます。

置き勉禁止の措置は、結果として子供に毎日重いカバンを背負わせて登校させるという理不尽さを生みだしました。

しかしその背景には「モンスターペアレンツが学校に文句を言い過ぎる」、そして学校側も対応し切れないという事情が見え隠れします。

改善策は?

では、どうすれば置き勉が認められるのか、可能性を考えてみましょう。

もしも、学校が置き勉を認めたのち、教科書の紛失や宿題を家に持って帰るのを忘れる子供が急増したら…

それは明らかに、「置き勉のせい」ってことになりそうですが、それでも親は学校に文句を言ってはいけません。

なぜなら置き勉は、自己責任だからです。

また、もしも学校で置き勉が許可されたとすると、子どもは「これは宿題だから持って帰る、これは宿題ではないから持って帰らない」という判断を自分でする必要が生じます。

この「仕分け作業」、実は勉強が苦手な子にとって、思いの外ハードルが高いものです。

こういった事情を鑑みつつ、仮に公立の学校に置き勉を認めさせるとしたら…

・学校で生徒の教科書がなくなっても、それは自己責任である

・生徒が教科書を学校に置き忘れたために宿題ができず、そのせいで成績が落ちても、それは自己責任である

こういった趣旨の「念書」を親に書かせる…などの方法もあるでしょう。

しかし、それは現実的ではありませんね。

反対する親も当然いるし、管轄の役所も念書の提出など許すとは到底思えません。

また、揉め事を起こしそうな親ほど、そんなものの提出を受け入れるはずもなく、それ自体が揉め事のかっこうの材料になるでしょう。

そんな念書をとらないと校内の安全も担保できないのかと。

また、念書があったところで揉めるときは揉めるものです。この場合の念書など、言った言わないの言質という意味でしか役に立ちません。訴訟沙汰になるようなことでもないでしょうから。

だとすれば、解決策など見つかりそうにありませんが、根本的に人としての常識であるとかモラルであるとか、そういうのが求められるでしょうね。

本来は家庭教育という礎の上の学校教育であるべきですが、何でもすぐに学校のせい、先生のせい、そうやって責任転嫁、さらには攻撃する親がいる限り、子供も楽にならないということでしょう。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、全国の公立の小中学校で「置き勉」が禁止されている件についてご紹介してきました。

話題になったのは、「新生姜」で有名な岩下社長による次のツイートです。

置き勉によって何か問題が起きても、親が学校に一切文句を言わないなら、置き勉が認められる可能性はあるかもしれません。

でも、現在のように…

「学校で何か少しでも問題があったら、MPが学校に怒鳴り込んでいく」

そんな風潮が続くようでは、置き勉はなかなか難しい…と言えそうです。

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