「ミカン送るよ」詐欺とは?オレオレ詐欺の新たな手口&予防法

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ミカン送るよ詐欺

「ミカン送るよ詐欺」という言葉をご存知でしょうか。

「ミカン送るよ詐欺」とは、「オレオレ詐欺」の新たな手口のひとつで、2017年頃から都内を中心に続発しています。

こうした詐欺は、年々手を変え品を変え、新たな手口が次から次へと誕生しますから、家族や親戚が詐欺の被害に遭わないよう、詐欺師の最新の手口を知っておく必要があります。

そこで今回は、近年新たに流行している詐欺の手口である「ミカン送るよ詐欺」についてご紹介していきます。

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「ミカン送るよ詐欺」とは?

「ミカン送るよ詐欺」とは、読んで字のごとく…

高齢者に電話をかけ、電話口で「ミカン送るよ」などの話題から入って、相手を安心させてから金品を巻き上げる…という詐欺の手口です。

どんな手口?

2018年、東京の葛飾区で実際に行なわれた手口は…

ある高齢者の家に、息子を名乗る人物から電話がかかってきました。

その人物は、「ミカンがたくさんあるからそちらへ送りたい」という話題から入り、初日は世間話に終始。

そして、翌日もまた犯人から電話がかかってきて、「実は会社の金を使い込んでしまい、金が必要になった」と告げます。

その後、会社の関係者と名乗る人物がその高齢者宅を訪れ、高齢者は現金600万円を渡してしまった…というものです。

手口が巧妙になっている

「ミカン送るよ」という口上には、これまでのオレオレ詐欺とは違って「相手との距離を縮める」というステップがあります。

一昔前までは、「オレオレ」と相手の親族を名乗り、「強引に信じ込ませる」という手口が主流でした。

しかし、今回の「ミカン送るよ詐欺」のケースからも分かる通り、近年では「相手との軽い世間話から入る」という手口が増えています。

世間話から入ることで、「最近お父さんどう?」などのように、家族構成の探りを入れることも可能になりますから、その後の会話でも矛盾が生じにくくなる…というわけです。

警戒心がなくなる

また、人間の心理として、いきなり「お金を送ってくれ」と言われると警戒心が働くものですが、「ミカン送るよ」と言われれば、「じゃぁお願い」となってしまったりもするものです。

特に、一人暮らしで、普段から寂しい思いをしている高齢者であればなおさらのことです。

「ミカン送るよ」詐欺は、こうした高齢者の心理を巧みに突いたものだと言えるでしょう。

対応策は?

「ミカン送るよ詐欺」の最大の特徴は…

犯人との世間話が進行するにつれ、お互いが「知り合い」という感覚を覚えるため、犯行に気づくのがなかなか困難である…という点です。

また、ある程度話をしたあとで、「息子の友達」「息子の会社の関係者」という人間が現れてしまうと、その時点ではもう詐欺だとは気がつきにくくなってしまうわけです。

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そこで次に、「ミカン送るよ詐欺」の予防法についてご紹介していきます。

電話がかかってきそうな人をリストアップしておく

普通の生活をしていれば、「電話がかかってきそうな人」というのはある程度限られてきますよね。

そこで、子供や兄弟、いとこなど、「電話がかかってきそうな親族」のリストを作って、受話器の前に貼っておきましょう。

「どちら様ですか?」と聞いて、そのリストに名前がない場合は、詐欺の可能性を疑ってみるのです。

また、もしも「息子の友達」を名乗る人物が現れたときは、「息子って誰のこと?」と聞き返してみるのもよいでしょう。

そもそも会話をしない

また、東京都内で起こったこれら一連の詐欺事件では、「初日は世間話に終始し、翌日以降にお金の話を切り出してくる」という手口が多いです。

ここで、「お金の話が出てきたら警戒する」という予防法もありますが、これはあまりお勧めできません。

なぜなら、初日の会話で親しくなって心を許してしまうと、翌日以降にお金の話を切り出されても、詐欺だとはなかなか気がつきにくいからです。

そのため、初日の段階で、「知らない人とはあまり会話をしない」という心がけが大事になります。

「ミカン送るよ」は不自然

そもそも、息子が今まで何度もミカンを送ってきているのなら別ですが、そうでない場合、突然ミカンを送るというのも、よく考えてみれば不自然です。

普段から、「自分にミカン送ってくるような親戚は居ない」ということを覚えておくようにしましょう。

また、「ミカン送るよ」は既に知られ始めていますから、ミカンが他の果物や食品、あるいはプレゼントに変わるなど、詐欺の口上が今後変わっていく可能性もあります。

しかし会話の中に、たとえミカンでなくても、「相手を安心させるためのステップがある」という特徴は、詐欺の手口として覚えておくようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、2017年以降、東京都内を中心に新たに流行している、「ミカン送るよ詐欺」の手口や予防法などについてご紹介してきました。

「オレオレ、お金を送ってほしい」という強引な手口から、「ミカンを送りたい」という、心を開かせるためのワンステップが加わっているのが特徴です。

予防法としては…

・電話が掛かって来そうな親族のリストを作っておく

・「ミカンを送ってくれるような親戚などいない」と覚えておく

・安易に電話で会話をしない

などの方法が効果的です。

「ミカン送るよ詐欺」は、2017年秋からの半年間で、都内で10件以上の被害例がありましたので、今後もこうした新たな詐欺の手口は増えていくでしょう。

もしも家族や親戚に一人暮らしの高齢者がいる場合、「こういう手口もあるから気を付けてね」と伝えておくようにしましょう。

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