卵の有精卵って本当に体にいいの?

公開日: 

有精卵

具体的理由は分からないままに、何となく「体にいい」と思われているものがあります。
「有精卵」もそのひとつ。

一般的な卵は、一個あたり概ね20円ほどですが、有精卵は一個当たり約40円~60円ほどと普通の卵の2~3倍。
卵は雛になるために必要な栄養素を全て含んだ優秀な食材で、良質なタンパク源として料理には欠かせません。
普通の卵でも十分な気がしますが、有精卵には何かそれ以上の特別な価値でもあるのでしょうか。

スポンサードリンク

最初に鶏のこと

「鶏は毎日卵を産まされて、産まなくなるとブロイラーにされて売られちゃう」

ちょっと可哀そうな話ですが、こんな風に思っている人は案外多いもの。
でも、それは誤りで、卵を産まなくなった鶏はブロイラーとして店頭に並ぶことはありません。
なぜなら、養鶏業において、卵を産ませることと、食肉用は全く別だからです。

まず、ブロイラーとは「若鶏」のことです。
ブロイラーは可哀そうな運命ですが、食肉用として孵化してから70日ほどで出荷されます。

対して、鶏卵用の鶏は卵を産むわけですから、成熟していなければいけません。
卵を産めるように成熟するには約半年かかり、それから概ね1年~1年半の間、ずっと卵を産み続けます。

卵を産まなくなった鶏はもう「ひねて」いますから、若鶏であるブロイラーにはなれません。
したがって、食肉として店頭に並ぶことはなく、加工肉、あるいは廃棄という運命が待ってます。

ブロイラーにしても鶏卵用の鶏にしても、聞けばなんだか可哀そうな運命ですが、養鶏を生業としてる人がいて、私たちは鶏肉や卵のお世話になっているのだから、可哀そうとか勝手なことも言えません。

有精卵とは言うものの、その実態は怪しいかも!?

ところで、有精卵として販売されている卵が、有精卵だという根拠はあるのでしょうか?

実際に割ってみると、胚盤が目立つので分かるのですが、割らない状態、つまり殻のままで見たときは正直見分けられません。
ちなみに「胚盤」とは卵黄をよく見ると付いてる白いぽつんとした点のことで、本当の受精卵は、この胚盤が普通の無精卵よりよく目立ちます。

有精卵として売られているものの飼育環境はというと、約20羽の雌鶏の中に一羽の雄鶏という構成。そこで産み落とされた卵が有精卵として売られています。
これを聞いてどう思いますか? 雄鶏はハーレム状態でいいなぁ… って思いますか?
着目すべき点はそこじゃないんですけどね(笑)

スポンサードリンク

ちなみに、育雛(ひよこを増やすこと)を目的とした養鶏の場合、受精率を高くする必要があるので、飼育環境は雌鶏8~10羽に対して雄鶏一羽という構成です。
そう考えると、有精卵として売られている卵が、本当に受精しているかどうかはちょっとあやふやですよね?

実際のところ、雄鶏と一緒に飼育されている雌鶏か産んだ卵を「有精卵」と言っているそうで、生産者にしても全部の卵が受精卵であるとは言い切れないと認めています。
したがって、「雌雄同飼育卵」とでも言えば嘘ではないものの、「有精卵」と言い切って売るのは少々問題を感じます。

有精卵の宣伝

「有精卵は体にいい」というのは、いつ誰がどんな根拠で言い始めたのかは分かりませんが、具体的にそういう宣伝はないようです。

思うに、「平飼い」とか「雌雄一緒」とか「褐色卵(赤玉)」とかいうキャッチフレーズは、自然飼育かそれに近い印象を与え、やっぱり工場でできた卵より自然の環境で育まれた鶏の卵はいい(のではなかろうか…?)というのが背景にあるのでしょう。
「有精卵は体にいい」というのも似たような意味合いで、体にいいの「いい」は滋養強壮とかではなく、自然環境を言っているんですね。
いずれにしても、真偽も出所も不明ですが、そう言い切った宣伝がないのは逆にちょっと意外でした。

でも中には、思いっきりでたらめな宣伝もあって、鶏の生理を知らないと、騙されるというか、「ふーん、そんなもんなのか…」って思ってしまうようなものもあります。

「鶏は朝方卵を産む習性があります。そのため人工的に朝を二回作り出したり、夜を長く、昼を短くしたりと強制的に卵を産ませて…うんぬんかんぬん」

こんな広告も存在するから怖いですよね。

こういった広告は、工場ではそんなことをして卵を産ませているのだから、そんな卵は安全性が気になるでしょう?だからうちの自然飼育の卵を買いましょうね?
って言ってるわけで、こういうのを真に受けると「普通の卵」が心配になる人もいるでしょう。

このような不安につけ込むような宣伝はフェアじゃないし、虚偽はいけません。

なぜなら、鶏は排卵から放卵まで約25時間かかりますが、そのワンサイクルが終了してからしか次の排卵が起こりません。
したがって、仮に人工的に朝を二回作り出したところで、鶏が都合よく一日に二回卵を産むなんてことはないんです。

ちょっと有精卵の話とは離れましたが、根拠のない「体にいい」もあるということです。

まとめ

有精卵はより自然に近い方法で生産されたものだから、これこそが安全な食品だと主張されたら、普及品は危険で安心して食べられないと言われている気もしてしまいます。
しかし、普及している鶏卵に特に大きな問題があるとも考えられず、また特にそういった報道が為されたこともありません。
個人的には、わざわざ高いお金を払って買うほどの価値があるとは思えないなぁ、というのが正直なところでしょうか。

スポンサードリンク

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Your Message

メールアドレスが公開されることはありません。

PAGE TOP ↑