忖度(そんたく)は悪い意味?流行語「忖度」の新しい使い方とは

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忖度の新しい使い方とは

「森友学園問題」や「加計学園問題」など一連の報道を通じて、「忖度」という言葉が一躍流行語となりました。

しかしこの時、世間の多くの人が感じたのは…「そもそも忖度って、悪い意味で使う言葉なの?」という疑問です。

ここまで流行していても、今ひとつ、使い方がよく分からないですよね。

そこで今回は、「忖度」という言葉の意味、そして、現在若者の間で流行している、「○○に忖度する」という新しい使い方についてご紹介していきます。

意味や使い方を覚えて、日常生活やSNSなどでも、どんどん「忖度」を使っていきましょう!

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読み方は?

まず、「忖度」は、「そんたく」と読みます。

「寸」という字が右側についているものとしては、ほかに「村」などがあり、これも音読みで「そん」と読みますから、特に違和感はないですよね。

問題は、「度(たく)」のほうです。日常語で「度(たく)」と読む単語は、「支度(したく)」ぐらいしかありません。

普通は「度(ど)」って読みますから、「忖度」という漢字を並べられても、なかなか初見では「そんたく」とは読めない… ということなんです。

しかし、「忖度」の流行は、今後当分続く可能性が高いですから、読みと書きも覚えておくようにしましょう。

意味は?

「忖度(そんたく)」の最も基本的となる意味は…

●「相手の気持ちを推しはかる」
●「相手が何を求めているのかを考える」

という意味です。

ですので、会社などでは、「得意先の意向を忖度する」なんて言います。

この場合、例えば、得意先をA社とすると…

A社への納期は月末になっている。でも、A社は25日から増産体制に入ると言っていたから、25日までに納品してあげた方がA社は助かるはずだ…

と、このように考えて、納期を縮めてみる…これが、社会一般で使われている「忖度」の使い方です。

あるいはまた…

父親が、家業の菓子屋をしている、という場合。

「父親の意向を忖度して、大学へは進学せずに菓子作りの修行を始める」

…というような使い方です。

忖度は悪いことなの?

これまで見てきたように、「忖度」ということ自体は悪いことではありません。

「何も言われなくても、相手のことを思って行動する」というのが本来の意味ですから、むしろ良いことです。

この「忖度」が悪い意味に化けてしまうのは、大きく分けて次の2つのケースです。

●不正や贈収賄が伴う

●相手に責任を押し付けることになる

…この2つです。

不正や贈収賄が伴う

「忖度」という言葉が、政治や経済の場面で使われるとき、贈収賄などの不正行為を伴うことがあります。

要は、「あなたが欲しいと思って、便宜(賄賂)を図りました」…ってことです。

これがまさしく、「忖度」の良くないケースです。

「悪い意味」という誤解を与える

「忖度」に関する一連のニュースでは、おおむね次のような文脈で使われていました。

首相の意向を忖度する

 ↓

首相が求めているものを、与える

 ↓

首相への便宜を図って、不正を行なう

…ということになり、これがつまり「悪い意味の忖度」…ということです。

今回の一連の報道で流行語となった「忖度」は、基本的にはこうしたケースで使われていることがほとんどであったため…

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「忖度っていう言葉は悪い意味なの?」

という誤解を世間一般に与えてしまったんです。

魚心あれば水心

これと似たようなケースとして、「魚心あれば水心」ということわざがあります。

「魚が水に好意を持てば、水も魚に好意を持つ」という意味から、転じて…

「あなたが私に良いことをしてくれれば、私もあなたに良いことをしますよ」

という意味で使われます。

ですので、本来は忖度と同様、「良い/悪い」というのは決まっていません。

しかし、時代劇で悪い殿様などが「魚心あれば水心と申しておるじゃろうが」と言って、賄賂を求める… なんていう場面をよく見かけますよね。

こうなると、見た人は、「魚心あれば水心って、悪い意味なの?」…って思ってしまうわけです。

つまり、今回の「忖度」と同じで、「魚心あれば水心」がTVなどの「良くないシーン」使われることが多いため、「悪い意味だろう」という誤解を生んでしまうんですね。

でも、実際には、良い意味でも悪い意味でも使われる… ということです。

相手に責任を押し付けることになる

「忖度」が、悪い意味になってしまう、もう1つのポイントがあります。それが…

「相手に責任を押し付けることになる」という側面です。

今回「忖度」が問題となったのは、「安倍政権の意向を忖度しました」というフレーズ。

要は、「役人は、首相が喜ぶであろうことをしました」ってことですよね。でも、これって…

相手の意向を忖度しました

 ↓

だから、私だけではなく、相手も悪い

…という使い方なんですね。すごく「汚い大人」という感じがしませんか?

忖度は、本来、非常に良い意味の言葉なのですが、こういう「私は悪くない」という卑劣な使い方をする大人が多いために…

言葉自体のイメージが悪くなってしまっている、ということなんです。

「に」と「を」、どっち?

忖度の使い方としては、

・「会社の意向を忖度する」

・「母の気持ちを忖度する」

…など、本来は「を」が入ります。

しかし、ネット上に投稿されている若者の用法を見てみると…

●「体制に忖度した報道」

●「会社を移っても、前の会社に忖度する」

●「スポンサーに忖度した番組作成」

…という風に、「に」が入っています。また、「忖度」というよりは、どちらかというと、「○○に気を遣う」というようなニュアンスで使われています。

実際のところ、上記3つの例文は、「気を遣う」と言い換えても文が成立します。

つまり、流行語となった「忖度」は…

若者たちによって使用され続けていく中で、「○○に気を遣う」という風に意味も用法も変わっていった… ということなんです。

ここで、「に」を使う若者に対して…

「えっ、忖度って、普通は『○○を忖度する』って言うんだよ?」

なんて言うのは「無粋」というものです。「今は『気を遣う』という意味で使うらしい」と、割り切るのが流行語を理解するコツです。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、近年ネット上で急速に流行している「忖度」の正しい意味や、本来の「を」の使い方、そして、新しい「に」の使い方についてご紹介してきました。

「最近ダンナが、すごくアタシに忖度してるのよねー」

という風に、SNSなどで、ぜひ使ってみましょう!

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