「アリ寄り/ナシ寄り」どっちが上?最上は?正しい意味と使い方
「アリ寄りのナシ」
「ナシ寄りのアリ」
という言葉を最近よく耳にしますよね。
「結局のところ、アリなの?ナシなの?」というのは、多くの人が感じている疑問ではないでしょうか。
そこで今回は、「アリ寄りのナシ」や「ナシ寄りのアリ」、これら一連のフレーズに「点数」をつけ…
「結局、どちらが、どれくらい上なのか」というのを一つずつ順に検証していきたいと思います。
8通りある
まず、今回ご紹介するフレーズは、全部で8つあります。
1.アリ
2.ナシ
3.アリ寄り
4.ナシ寄り
(結論が「ナシ」の場合)
5.アリ寄りのナシ
6.ナシ寄りのナシ
(結論が「アリ」の場合)
7.ナシ寄りのアリ
8.アリ寄りのアリ
と、以上8通りの組み合わせ方があることになります。
こうなると、これらのフレーズは一体どこがどう違うのか…って思いますよね。
ナシ(20点)とアリ(70点)
まず、「アリ」と「ナシ」この2つは分かりますよね。
ですので、若者でない世代にしてみれば、「だったら、この2つだけでいいんじゃないの?」って思いますよね。
でも、そうはいかないところが「若者言葉」です。
「アリ」と言いたいけれども、はっきりと断定はできない。あるいは、はっきり断定する勇気がない、というような場合に…
「寄り」という言葉をつけて、中間の「グレーゾーン」を表す… ということです。
図解すると、次のようになります。
1 2 3 4
つまり、今回の「アリ寄り・ナシ寄り」の基本となる考え方は…
「ナシ」が20点で、「アリ」が70点、そして、アリとナシの周辺に「グレーゾーン」がある… ということなんです。
アリ寄りとナシ寄り
マスコミやネット記事などでは、「アリ寄りのアリ」というフレーズばかりが強調されていますが…
実際のところ、「アリ寄り」「ナシ寄り」という風に、単独で使うケースも結構多いんです。
「ナシ寄り」30点
「ナシ寄り」は、数字で言うと30点、といったところです。
使い方としては、
「ナシ寄りの方だと思います。」
という風に、単独で使います。
ナシ寄りというのは、「はっきりナシだとは言わないけれども、どちらかというとナシに近い」というニュアンスです。
「アリ寄り」60点
アリ寄りは、「アリの方に近い」というニュアンスで、60点ほど。
これまた、「アリ寄りだと思う」のように、単独で使うことができます。
アリのほうが上なの?
さて、ここまでお読みになって、「アリとアリ寄りはどっちが上なの?」と感じたかもしれません。
常識的に判断すると、「寄り」より、言い切った方が強いと思うので、「アリ寄り」の方が下で、「アリ」の方が上だと思いますよね。
でも、後述する「アリ寄りのアリ」が、『最上級』であることを考えると…
「アリ」も、「アリ寄り」も、そこまでの違いはないのかもしれません。
この辺が若者言葉の複雑なところです。
今回の記事では、便宜上、
という順列にしています。
組み合わせは?
では、「ナシ寄り」「アリ寄り」の2つを意味を踏まえたところで、「組み合わせ」の表現の方を見ていきましょう。
このときは、「結論は何か」というとこに着目するのが分かりやすいです。
結論が「ナシ」の場合
「アリ寄りのナシ」
「ナシ寄りのナシ」
の2つは、一見すると分かり難いかもしれませんが、結論部分はいずれも「ナシ」ですよね。
なので、いずれも、前に修飾語がついているというだけで、結論はやっぱり「ナシ」ってことになります。
ニュアンスは?
「アリ寄りのナシ」40点
これは、「アリだと言える要素もあるけれども、やっぱりナシ」を表します。
例えば、「イケメンのプレイボーイは、彼氏としてアリかナシか」ということを聞かれた場合に…
「イケメンだからアリ寄りだけど、付き合ってから苦労しそうだから…、やっぱりナシ」
というニュアンスを込めて、「アリ寄りのナシ」と言います。
「アリ寄りのナシ」は、実際の会話でも、わりとよく使われます。
「ナシ寄りのナシ」10点以下
これは、「最下級」だと言われますが、あまり用例はありません。
というか、本当に「ナシ」であれば、「ナシ寄りの」という言葉をつける必要がないですよね。
ですので、今回ご紹介しているフレーズの中で、「ナシ寄りのナシ」は最も使用頻度が低いと言えます。
結論が「アリ」の場合
では次に、結論が「アリ」の方を見ていきましょう。
「ナシ寄りのアリ」50点
「ナシ寄りのアリ」は、先程の「アリ寄りのナシ」とは逆です。
「ナシの要素もあるけれども、結論としてはアリかな」というようなニュアンスを表し、比較的よく使われます。
これは、例えば、先程の「プレイボーイの逆」を考えるとわかりやすいです。
「不細工だけど、純粋で真面目な男性」
これは、見た目的には「ナシ」なのかもしれませんが、一生付き合っていくことを考えると…
「ナシ寄りのアリ」
つまり「遊び人よりはアリかな」というニュアンスになります。
「アリ寄りのアリ」80点以上
「アリ寄りのアリ」は、最上級です。
一見すると、「アリよりも下じゃないの?」って思いますよね。
でも、実際の使い方を見ていると、「アリ寄りのアリ」には…
「アリ」よりもさらに強い、『最上級』のニュアンスがあります。
そこで、実際に使っている若者の感覚を点数で表現すると、
・アリ⇒70点
・アリ寄りのアリ⇒80点以上
という順序になります。
要は、「アリ寄りのアリ」というのは…
「非常に、大いに、アリである」という強調のニュアンスを表した、『最上級』…ってことなんです。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、現在若者の間で流行している、「アリ寄りのナシ」「ナシ寄りのアリ」などのフレーズについて、ご紹介してきました。
実際の使い方に沿って、「点数順」に並べると、次のようになります。
20点:ナシ
30点:ナシ寄り
40点:アリ寄りのナシ
50点:ナシ寄りのアリ
60点:アリ寄り
70点:アリ
80点:アリ寄りのアリ
このうち、特によく使うのは、ちょうど中間に位置する…
・アリ寄りのナシ
・ナシ寄りのアリ
この2つです。
ただし、「どちらが上」という順序に関しては、意見が分かれますので…
最終的には、「会話で実際に使っている人のニュアンス」から個別に判断するのがベストです。
もしも今後、若者との会話で、「ナシ寄りの…アリ寄りの…」と言われたときは、結論に注目して、「アリかナシか」を判断するようにしましょう!
追記
今回の記事では、「どちらが上か」といった順序的な部分を中心にお伝えいたしました。
中間に位置して、中でもよく使われる「ナシ寄りのアリ」と「アリ寄りのナシ」の違いや意味については、下記の記事でもご紹介しております。
合わせて参考になさってみてください。
⇒「ナシ寄りのアリ」と「アリ寄りのナシ」の違いは?意味と使い方
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